地質図作成の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/21 22:16 UTC 版)
古くは古代エジプトの紀元前1150年に書かれたトリノ・パピルス(英語版)には建設用の石材や金鉱の場所などの地質情報が記述されていた。 近代地質図では、英国の土木技師・地質学者であるウィリアム・スミスが1799年にバース近郊の地質図を、1815年には英国全土の地質図である『イングランドとウェールズ及びスコットランドの一部の地層の描写図』を完成させた。これらは近代地質図の最初のもののひとつと認識されている。 米国ではスコットランドから帰化した地質学者のウィリアム・マクルール(William Maclure)が独自に地質調査を実施し1809年に米国の地質図を作成した。 以降、各国で国土・資源開発や防災の観点から国家事業として地質調査が行われ地質図が作成されていった。 日本においては農商務省が1882年に地質調査所(現・地質調査総合センター)を設立し、1890年に初の地質図が編纂された。以後、地質調査は継続され、より精度の高い地質図へ改定されている。 1881年に創設された世界地質図委員会には各国の地質学会が加盟しており、大陸および全地球レベルでの海洋・大陸などの地質図を出版している。
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