地球との相違点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 13:29 UTC 版)
地球と火星の間には、当然違いもある。 火星の表面重力は地球の1/3にすぎない。この重力下で低重力での健康上の問題が発生しないかどうかはよく分かっていない。 火星は地球と比べて非常に寒く、平均表面温度は-43℃で、最低温度は-140℃である。 火星表面に液体の水の存在は確認されていない。 火星は太陽から遠いため、表面に届く太陽のエネルギーの量(太陽定数)は、地球や月に届く量の半分程度でしかない。 火星の軌道は地球のそれよりも潰れた楕円であるため、太陽との距離の変化が大きく、温度や太陽定数の変化を激化させる。 火星の気圧は、人間が与圧服無しで生存するには低過ぎる。従って、火星表面に作る居住施設は宇宙船のように与圧式にする必要がある。 火星の大気は薄いが主成分は二酸化炭素であるため、火星表面でのCO2の分圧は地球の52倍にもなる。(もっとも、このため火星上で植物は生育可能かもしれない。) 火星は2つの衛星、フォボスとダイモスを持っている。フォボスとダイモスは地球の月と比べてはるかに小さく距離も惑星に近い。これらの衛星を小惑星の植民の実験場として活用することも考えられている。 火星の磁気圏はとても弱く、太陽風を防ぐのに十分ではない。
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