地方官会議とは? わかりやすく解説

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ちほうかん‐かいぎ〔チハウクワンクワイギ〕【地方官会議】

読み方:ちほうかんかいぎ

明治8年(1875)の大阪会議後、立法諮問機関として元老院とともに設置され府知事県令からなる会議三新法などを審議したが、同14年国会開設予告廃止


地方官会議

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/28 01:35 UTC 版)

聖徳記念絵画館壁画『地方官会議臨御』(磯田長秋筆、木戸幸一侯爵奉納)。1875年(明治8年)6月20日に赤坂御所で開催された地方官会議に臨御した明治天皇を描く。

地方官会議(ちほうかんかいぎ)とは、戦前の日本における府県長官の会議である。

始まりは、明治政府が招集した府県長官の会議である。戦前の府県知事は内務省から各地に派遣される官僚(官選知事)であり、1890年大日本帝国憲法が施行されると、地方長官会議に名称が変更され、内務大臣の招集によって、毎年東京で開催された。

戦後にも、内閣が招集する形で継続した。全国知事会の前身、全国地方自治協議会連合会が1947年に組織され、民選知事の時代に繋がる。

当初の地方官会議

当初の1874年明治7年)の設置は、大阪会議木戸孝允が構想し、開設が決定した。1875年(明治8年)以来3回、地方民情を知るために、県令および府知事を招集した。地方民会や三新法など地方自治に関係のある、地方行政を巡る諸問題を審議した。なお、元老院に対する下院のつもりであるが、実質は官選事務官会議であった。

1875年6月20日、地方官会議開院式が、7月17日、閉院式がおこなわれた(明治史要 東京大学史料編纂所蔵版)。1878年4月10日、第2回地方官会議、開会式(議長伊藤博文)、三新法などを審議し、5月3日、閉会(明治史要 東京大学史料編纂所蔵版)。1880年2月5日、第3回地方官会議を開会(議長伊藤博文)、区町村会法、備荒儲蓄法などを審議し、2月28日、閉会(明治史要 東京大学史料編纂所蔵版)。

地方長官会議

内務大臣が、北海道庁長官と各府県知事を東京に招集して行われた。地方長官会議では、内閣総理大臣と内務大臣などの各省大臣により訓示演説が行われ、指示・協議・諮問事項が提示された。このようにして、国の総合出先機関の長としての地方長官(北海道庁長官・府県知事)に、政府・各省の方針が伝えられていた。

関連書籍

  • 池田順 『昭和戦前期内務行政史料―昭和元年~21年「地方長官・警察部長会議書類」〈第19~36巻〉』 ゆまに書房
  • 大霞会 『内務省史』全4巻 原書房
  • 大霞会 『内務省外史』 原書房
  • 大霞会 『続内務省外史』 原書房

関連項目

  • 内務省
  • 都道府県
  • 府県警察部
  • 地方総監府
  • 警察部長会議 - 地方長官会議と並行して、全国から府県警察部の警察部長(警視庁は警視総監)が招集されて開催されていた。敗戦後の1947年に廃止されたが、1954年新警察法により「全国警察本部長会議」として事実上復活した。
  • 特高課長会議 - 全国から府県警察部の特高課長(警視庁は特高部長)が招集されて開催されていた。
  • 地方総監会議 - 地方長官会議と同時開催されていたので、「地方総監及地方長官会議」とも称されていた。

外部リンク

CiNiiを論文名「地方長官会議」and著者名「竹永三男」で検索[1]


「地方官会議」の例文・使い方・用例・文例

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