地方公共団体指定の史跡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 14:57 UTC 版)
文化財保護法第182条第2項は、次のとおり規定している。 地方公共団体は、条例の定めるところにより、重要文化財、重要無形文化財、重要有形民俗文化財、重要無形民俗文化財及び史跡名勝天然記念物以外の文化財で当該地方公共団体の区域内に存するもののうち重要なものを指定して、その保存及び活用のため必要な措置を講ずることができる。 この規定に基づき、各地方公共団体は「文化財保護条例」等の名称の条例を制定して、遺跡に対する史跡指定を行っている。ただし、この規定は、国の史跡に指定されていないものに対して地方公共団体が指定すると解釈されるため、地方指定の史跡が国指定の史跡となった場合は地方指定は解除される。地方公共団体の制度はおおむね国の制度に準じたものであるが、それぞれの実情に応じた制度が定められている。例えば、東京都文化財保護条例第33条は、次のとおり規定している。 教育委員会は、都の区域内に存する記念物(法第百九条第一項の規定により、史跡、名勝又は天然記念物に指定されたものを除く。)のうち、都にとつて重要なものを、東京都指定史跡(以下「都指定史跡」という。)、東京都指定旧跡(以下「都指定旧跡」という。)、東京都指定名勝又は東京都指定天然記念物(以下「都指定天然記念物」という。)(以下これらを「都指定史跡旧跡名勝天然記念物」と総称する。)に指定することができる。 東京都の制度では、「東京都指定史跡」として指定することの困難な伝承地や現状が大きく変更された植物園などを、「東京都指定旧跡」の名で指定している(詳細は後述)。
※この「地方公共団体指定の史跡」の解説は、「史跡」の解説の一部です。
「地方公共団体指定の史跡」を含む「史跡」の記事については、「史跡」の概要を参照ください。
- 地方公共団体指定の史跡のページへのリンク