地域航空サービスアライアンス
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/02 08:17 UTC 版)
Essential Air Service Alliance
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略称 | EAS Alliance |
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設立 | 2023年10月25日 |
目的 | 会員が共同して協業の促進・深化を図り、離島や生活路線等の地域航空サービスを持続可能とする |
会員数
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5社 |
出典[1] |
地域航空サービスアライアンス
有限責任事業組合 |
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Essential Air Service Alliance LLP
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略称 | EAS LLP |
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設立 | 2019年10月25日 |
種類 | 有限責任事業組合 |
目的 | 九州地域における系列を超えた航空会社間の協業の促進 |
本部 | 東京都港区新橋 2-11-10 |
貢献地域 | 九州・沖縄地方 |
会員数
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5社 |
ウェブサイト | 地域航空サービスアライアンス (EASLLP1) - Facebook |
出典[2] |
地域航空サービスアライアンス有限責任事業組合(ちいきこうくうサービスアライアンスゆうげんせきにんじぎょうくみあい、英: Essential Air Service Alliance LLP, EAS LLP)は、九州地域における企業系列を超えた航空会社間の協業の促進を目的とした有限責任事業組合である。主に九州・沖縄地方の離島へのリージョナル路線を運航している天草エアライン、オリエンタルエアブリッジ、日本エアコミューターの3社、大手航空会社である全日本空輸、日本航空の2社によって設立された。
2023年10月25日、地域航空サービスアライアンス協議会 (英: Essential Air Service Alliance, EAS Alliance) へと移行された[3][1]。
設立
国土交通省航空局において、日本の人口減少に伴う利用者の減少が見込まれるなか、地域航空の路線を持続可能なものとする課題があった。
2016年(平成28年)6月に「持続可能な地域航空のあり方に関する研究会」が設置され、2018年(平成30年)3月に「最終とりまとめ」が策定された[4]。同年4月に「地域航空の担い手のあり方に係る実務者協議」が設置され、 同年12月に「検討結果報告書」が策定された[5]。この報告書において、九州地域における系列を超えた航空会社間の協業をより一層促進するため、2019年(平成31年)度中に大手航空2社(ANA・JAL)及び地域航空3社(天草エアライン・オリエンタルエアブリッジ・日本エアコミューター)を構成員とする有限責任事業組合を設立することを目指し、経営改善効果の試算や運営ルールづくりを開始することに合意したことが明らかとなった。
2019年10月25日、地域航空サービスアライアンス有限責任事業組合として設立、活動期間は4年間の予定である。ただし、3年を経過した時点で取り組み状況を検証し、以降の対応を協議する[2][6]。
2023年10月25日、「地域航空サービスアライアンス協議会」へと移行し、活動期間は2028年3月31日までを予定している。協業可能な航空会社の新規参加、関連法人・団体のオブザーバーとしての参加も容易となった[3]。
航空会社 | 提携関係(組合設立時) | 主要運航機材 | |
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地域航空会社 | 天草エアライン (AMX) | JALとコードシェア | ATR42-600 |
オリエンタルエアブリッジ (ORC) | ANAHDが株主、ANAとコードシェア | ||
日本エアコミューター (JAC) | JALが株主、コードシェア | ||
大手航空会社 | 全日本空輸 (ANA) | ORCと資本・コードシェア提携 | |
日本航空 (JAL) | AMXとコードシェア提携 JACと資本・コードシェア提携 |
協業事業
コードシェア(共同運航)
2022年10月30日より実施している。九州および沖縄地域内の全路線が対象となっている。対象エリアであってもアライアンスに参加していないジェイエア(鹿児島 - 奄美大島・徳之島)・日本トランスオーシャン航空・琉球エアコミューターの運航便は対象外である。
機材の共同運用
天草エアラインが運用しているATR42-600型機の定期点検期間中、不足する機材を日本エアコミューターが「共通事業機」として貸与している [10][11]。オリエンタルエアブリッジも、主要運航機材をATR42-600に更新しており[12]、機材を統一することで乗務員訓練、運用、整備、部品調達の協力が可能となった。
その一方JACのATR42-600型機は全部で9機に対し、グループ航空会社北海道エアシステムの同型機も共通事業機として同型機運用しこちらも整備時などの貸し出しを行っていて、前述他社を含め3社7機の同型機の整備やトラブル時の貸し出しを委託されているためJAC一社の負担が大きく、定期整備中に他機トラブルが重複するとJAC離島生活路線に皺寄せが行くことが多く、EAS LLP対応以降JAC便が何度か欠航する事態に至っている[13][14][15][16][17][18]。[要出典]
需要喚起
機内誌やSNSを活用し、就航地の魅力を紹介、各社マイレージ会員を対象とした利用促進キャンペーンの実施、ダイナミックパッケージ(アイランド・ホッピングなど)を販売している[1]。
脚注
- ^ a b c 地域航空サービスアライアンス協議会(EAS Alliance)を設立 - 5社共同プレスリリース 2023年10月25日
- ^ a b 「地域航空サービスアライアンス有限責任事業組合」の設立について - 国土交通省 令和元年10月25日
- ^ a b ANA・JALなど、地域航空連携で協議会 効率運航へ - 日本経済新聞 2023年10月25日
- ^ 「持続可能な地域航空のあり方に関する研究会」最終とりまとめについて - 国土交通省 平成30年3月29日
- ^ 「地域航空の担い手のあり方に係る実務者協議会」検討結果報告書 - 国土交通省 平成30年12月18日
- ^ 機長3人で1人病欠も 苦しい九州の地域航空が共同運航 -朝日新聞 2019年10月28日
- ^ コードシェア便 - 全日本空輸
- ^ オリエンタルエアブリッジ(ORC)とのコードシェア便 - 日本航空
- ^ コードシェア便 - 全日本空輸
- ^ AMX と JAC ATR42-600 型機の共通事業機の運用を開始 - 日本エアコミューター
- ^ 熊本)天草エアライン運休減に期待 共通事業機が就航 - 朝日新聞 2018年6月2日
- ^ 長崎離島路線の後継機種にATR社のATR42-600を導入 - オリエンタルエアブリッジ 2021年12月24日
- ^ 特別な運航情報
- ^ 【お詫び】整備上確認が必要な確認作業不備による欠航について
- ^ 北海道エアシステム機材の整備作業による欠航および遅延について
- ^ 北海道エアシステム機材の整備作業による欠航および遅延について
- ^ JAC、離島路線の一部欠航を発表 機材不足のため2月5日から3月6日まで
- ^ JA03JC 札幌飛行場 記録写真
外部リンク
- EAS LLP - 地域航空サービスアライアンス有限責任事業組合 (EASLLP1) - Facebook
地域航空サービスアライアンス有限責任事業組合 (EAS LLP)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 07:52 UTC 版)
「ATR 42」の記事における「地域航空サービスアライアンス有限責任事業組合 (EAS LLP)」の解説
2017年、国土交通省の持続可能な地域航空のあり方に関する研究会(座長:東京女子大学教授・竹内健蔵)で、機体の共同保有や、将来の経営統合などを内容とする報告書が出された。 2018年12月、同研究会によって対象とされた地域航空5社のうち、九州内の日本エアコミューター (JAC)、天草エアライン (AMX)、オリエンタルエアブリッジ (ORC) の3社が先行して包括的な業務提携を進める方針で、合併や経営統合は先送りされることが協議合意された。 2019年10月、JAC、AMX、ORCと大手航空2社(日本航空・全日本空輸)で構成する「地域航空サービスアライアンス有限責任事業組合 (EAS LLP)」が設立された。 2020年1月22日、ORCが経年機材を同年中に同機種中古機を購入し更新、次期機種については、3年の準備期間を設け2023年以降に導入、EAS LLPとの連携を図り持続可能な運航体制構築を目指すと発表。
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