地下鉄・都市高速鉄道との融合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 14:42 UTC 版)
「通勤列車」の記事における「地下鉄・都市高速鉄道との融合」の解説
地下鉄と通勤列車を相互乗り入れさせるシステムや、通勤列車システムが独自の地下路線を持つ例も各国で見られる。こうしたシステムでは、密度の高い都心や住宅地では列車は地下を走り、密度の低い郊外に出たところで地上へ出ている。マドリードの近郊列車セルカニアス、ダブリンの近郊列車 (DART)、パリのRER、ベルリンなどドイツやスイスのSバーン、シドニーの近郊列車シティレールなどには地下路線が存在する。日本のJRにも常磐緩行線や中央・総武緩行線などに見られる地下鉄との相互乗り入れや、横須賀・総武快速線やJR東西線のように地下路線を設けている例がある。 ヨーロッパやアジアなど人口密度の高い国では、都市間の距離が短いためにインターシティ・長距離列車と通勤列車の区別があいまいな例もある。たとえばベルギーやオランダのインターシティは走行距離が短く、面積の大きな国のコミュータートレイン並の距離・速度・列車設備で多くの通勤客を運んでいる。 地下鉄や都市高速鉄道の延伸が進んだ結果、路線によっては、地上区間や郊外区間が長大であり通勤路線そのものの機能を持つ路線も多くなった。たとえば、東京、上海、ソウル等では地下鉄1路線あたりの距離が長く、始発・終着駅が郊外にある路線があり(東京メトロ東西線や東京メトロ有楽町線等)ため、地下鉄が通勤列車の様相を呈している。 一方、パリの地下鉄では路線が市内に限定されるため1路線あたりの距離は短く、通勤列車であるRERとは明確に区別される。アメリカやカナダにおいては地下鉄やライトレールと違い、通勤列車はピーク時しか運行しない路線も多く、ほとんどの路線で電化もされていないなど地下鉄やライトレールなどと明確に区別される。
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