土石流災害の発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/24 20:13 UTC 版)
「蒲原沢土石流災害」の記事における「土石流災害の発生」の解説
1996年12月6日の午前10時40分ごろ、蒲原沢の上流、標高 1,350m付近の右岸(長野県側)に既にあった崩壊地の上部山腹で崩壊が発生し土石流となって流下した。不安定な渓床堆積物と渓岸を侵食した約39,000m3の土砂が、高さ3m、速度9.1m/sの勢いで、2基の谷止工、2基の砂防ダムを乗り越え、31,000m3の土砂が沢の下流域にあった作業現場を襲った。当日は68名が沢の各所で作業を行っていたが、流路で作業中だった作業員が流され、14名が死亡し9名が負傷した。崩壊の発生は、1350m付近と600m付近の2箇所である。江頭(1988)らは、土石流の流下速度を27m/秒と推定した。なお、この土石流による振動は防災科学技術研究所の地震観測点(小谷中小谷 NGNH55)で観測され、流下継続は3分間でM=0.05 相当のエネルギーであった。 ※当日の作業状況。上流より記載。 工事概要発注者当日の作業者死者負傷者谷止め工 林野庁 11 3 2 砂防ダム工 建設省 20 7 4 流路工 建設省 10 0 0 仮国道設置工 長野県 5 1 0 床固め工 建設省 22 3 3
※この「土石流災害の発生」の解説は、「蒲原沢土石流災害」の解説の一部です。
「土石流災害の発生」を含む「蒲原沢土石流災害」の記事については、「蒲原沢土石流災害」の概要を参照ください。
- 土石流災害の発生のページへのリンク