国家の継続性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 13:57 UTC 版)
「継承国」も参照 新国家・新政府が先行の国家を継承するかどうかは、政府承認と大きな関係がある。たとえば新国家が先行国家において締結した条約等の継承を拒否した場合は、第三国との係争が生じる可能性がある。ソビエト連邦のように旧国家が複数に分裂した場合は、一ヶ国のみが先行国家を継承する例が多い。ただしユーゴスラビアのように一国による継承が他国から承認されない場合もある。 ただし政府承認は継続性の認定においても、必ずしも絶対的なものではない。1917年コスタリカのフェデリコ・チノコ・グラナドス(英語版)はクーデターを起こして政権を掌握したが、イギリスはチノコの政府を承認しなかったが、イギリスの企業や銀行に対してチノコ政府は利権の譲渡を行っていた。1919年9月にチノコ政府は崩壊した。新政府はチノコ政府の決定を無効とし、利権の返還を求めたが、常設仲裁裁判所はチノコ政府が当時コスタリカの事実上の政府であったと認定し、利権の譲渡は正当なものであると判決を下した。
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