商業・旅行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 09:51 UTC 版)
ナイル川やチグリス川、ユーフラテス川といった大河川から離れていたため、航行できる河は少なく、海上交通は非常に重要だった。航海学は大きく発展し、原始的な六分儀 (カマル)も作成された。地図と組み合わせることで、航海士は陸伝いではなく、海洋の中を航海できるようになった。イスラム世界の航海士は3艘の大型商用帆船を地中海へと漕ぎだす役目を果たした。帆船の名前であるキャラベルは 初期のアラブの船の名前であるカーリブ (qārib) から採られたと考えられている。 イスラーム黄金時代には、遠方の国家との交易も行われた。紙は8世紀に中国からイスラム世界へと伝わり、10世紀にスペインへ、さらに他のヨーロッパ諸国へと伝わっていく事になる。羊皮紙、パピルスよりも製造しやすい上に破けにくく、インクの吸収も良いためクルアーンの写本作成の媒体として理想的であった。「イスラム諸国の製紙業者は同時代のヨーロッパよりずっと多くの出版物を製造するため、手書き写本を流れ作業にする方法を考案した」。亜麻を用いた紙の製造技術はイスラム世界から世界の他の地域へと伝わっていった。 (アメリカ合衆国国立医学図書館のデジタルアーカイブより)
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