商家「駒屋」とは? わかりやすく解説

商家「駒屋」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/17 09:55 UTC 版)

商家「駒屋」
Merchant House Komaya
情報
用途 文化交流施設
旧用途 商家
事業主体 豊橋市
管理運営 豊橋市
敷地面積 355,000 m² [1]
竣工 1814年(文化11年)
開館開所 2015年(平成27年)11月
改築 2014年(平成26年)3月
所在地 441-3155
愛知県豊橋市二川町字新橋町21
座標 北緯34度43分25.1秒 東経137度27分11.1秒 / 北緯34.723639度 東経137.453083度 / 34.723639; 137.453083 (商家「駒屋」
Merchant House Komaya
)
文化財 豊橋市指定有形文化財[2]
指定・登録等日 2003年5月[2]
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商家「駒屋」(しょうか こまや)は、愛知県豊橋市二川町字新橋町21にある歴史的建造物である。旧東海道二川宿にある。豊橋市指定有形文化財。

歴史

田村家の歴史

元禄4年(1691年)、田村家は遠江国敷知郡中之郷村(現・静岡県湖西市)から二川宿へ移った家である[3]。当初は医業を行い、後に米穀商や質屋となった[3]。明和7年(1770年)以降、松音寺の門前にある瀬古町から新橋町の枡形北側に移転した[3]。田村家の屋号は駒屋であり、歴代の当主は田村善蔵を襲名した[3]。田村家は二川宿の宿役人や村役人を勤め、安政2年(1855年)には苗字を名乗ることが許された[3]

天保元年(1830年)に生まれた9代当主の田村善蔵苗政は、書道、華道、南画、茶道、俳諧など様々な教養を持った文化人でもあった[3]。幕末の万延2年(1862年)に生まれた10代当主の田村善蔵(田村邦三郎)は二川郵便局長や渥美郡会議員などを歴任した[3]。1889年(明治22年)に生まれた11代当主の田村憲造は薬学者(医学博士)となり、東京帝国大学教授を務めた[3]

  • 初代当主 田村祐節 - 医師。
  • 2代当主 田村祐見 - 医師。
  • 3代当主 田村周学 - 医師。
  • 4代当主 女子
  • 5代当主 田村隆節 - 医師。
  • 6代当主 田村善蔵重明 - 二川宿組頭・名主。
  • 7代当主 田村善蔵常政 - 二川宿年寄・問屋役。
  • 8代当主 田村善蔵憲政 - 二川宿年寄・問屋役。
  • 9代当主 田村善蔵苗政(1830年~1891年) - 二川宿年寄・取締役。
  • 10代当主 田村善蔵(田村邦三郎、1861年~1921年) - 二川郵便局長。渥美郡会議員。
  • 11代当主 田村憲造(1889年~1953年) - 医学者・薬理学者(医学博士)。東京帝国大学教授。
  • 12代当主 田村善蔵(1922年~2008年) - 薬学者(薬学博士)。東京大学教授。

江戸時代末期には東駒屋が分家し、1910年(明治43年)頃に西駒屋も分家し、いずれも味噌・醤油の醸造業を始めた[4]

商家「駒屋」

2000年度(平成12年度)に建物の調査が行われると、2002年度(平成14年度)には田村家から建物が豊橋市に寄付され、豊橋市は土地を購入した[5]。2003年(平成15年)5月には主屋など8棟が豊橋市有形文化財に指定された[5]。2012年(平成24年)9月には全8棟の改修復原工事に着工し、2014年(平成26年)3月に竣工すると、2015年(平成27年)11月に一般公開を開始した[5]。2016年(平成28年)には都市景観大賞(都市景観部門)を受賞した[1]

建築物

  • 主屋
  • 土蔵
    • 南土蔵
    • 中土蔵
    • 北土蔵
  • 茶室
  • 離れ座敷
  • 世古道

参考文献

  • 豊橋市二川宿本陣史料館『田村家文書』
  • 豊橋市二川宿本陣史料館『商家駒屋修復工事報告書』、2015年3月.

脚注

  1. ^ a b 平成28年度 都市景観大賞”. 「都市景観の日」実行委員会. 2019年5月12日閲覧。
  2. ^ a b 商家「駒屋」”. 豊橋市二川宿本陣資料館. 2019年5月12日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h 商家「駒屋」田村家の歴史 豊橋市二川宿本陣資料館
  4. ^ 「しょうゆ屋建物 国文化財登録へ 豊橋 町並み保存へ後押し」『中日新聞』2014年3月19日
  5. ^ a b c 商家「駒屋」とは 商家「駒屋」

外部リンク



商家「駒屋」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/22 16:40 UTC 版)

豊橋市二川宿本陣資料館」の記事における「商家「駒屋」」の解説

平成15年2003年5月豊橋市指定有形文化財平成27年2015年11月1日より一般公開されている。主屋土蔵など8棟の建物からなり二川宿商家を営むかたわら問屋役や名主などを勤めた田村家遺構である。田村家伝来資料など展示している。 展示空間のほか、雑貨屋カフェ出店している。なお近隣には、分家の「西駒屋」(主屋土蔵が国の登録有形文化財)、「東駒屋」があり、東西駒屋は現在も営業している(みそ・しょうゆの醸造)。 東駒屋

※この「商家「駒屋」」の解説は、「豊橋市二川宿本陣資料館」の解説の一部です。
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