周波数との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 15:38 UTC 版)
当該暗室の大きさは、内部で発振しようとする電磁波の周波数の範囲によって決まり、周波数が高ければより小さい当該暗室での実験が可能である。ミリ波など高い周波数帯の実験では、箱のような小さなものが使用されることもある(電波暗箱)。小さすぎる当該暗室内で、周波数の低い(波長の長い)電磁波を発射する場合、当該暗室自体が分極することで外部に電磁波が漏洩(ろうえい)してしまい、意図した遮蔽の効果が得られないなどの問題が生じる。また、周波数に応じて、扉の隙間や配線などを伝って漏洩する電磁波の強度も異なるということもあり、当該暗室では、対応できる周波数範囲や、周波数範囲ごとの減衰量(内部で発生した電磁波が、内壁で反射し、又は外部に漏洩した場合において、その強度の弱まる量。多くはデシベル値(dB)で表される。)が明示されることが多い。 電磁波吸収体は、構成素材およびその構造体(四角錐)の大きさによって適応できる周波数範囲と減衰量が決まる。そこで当該暗室に求められる周波数範囲の仕様に対応するため、大きさの違う複数種類の電磁波吸収体を組み合わせ、あるいは素材の違う複数種類の電波吸収体を組み合わせている。
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