周波数による違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 09:27 UTC 版)
超長波(30kHzより低い周波数)は、電離層の影響をあまり受けない。 長波は、地球の昼半球ではD層で反射して、D層が消滅する夜半球ではE層で反射される(中波に似る)。 中波は、地球の昼半球ではD層で減衰されてしまうため、昼半球での送信では伝播距離は地表波が届く数十キロ程度に留まるが、D層が消滅する夜半球での送受信では主にE層で反射され、数百から1000キロ以上の遠方まで届くようになる。 短波は、常にD層を通り抜け主にF層で反射されるが、昼半球と夜半球では電離層の状態が異なるので伝わり方が変わる(昼半球では高い周波数が、夜半球では低い周波数が反射されるようになる)。 VHF・UHF以上の高い周波数(短い波長)の電波は、電離層を通り抜けてしまうので遠くには伝わらない(地上用としては、基本的に見渡せる距離しか伝わらない)。逆に、電離層を通り抜ける性質を使い、人工衛星や電波天文学など宇宙との通信に利用される。但し、電離層を通り抜けている間は、伝播速度が遅くなるため、GPSでは測位誤差の原因になる。
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