合成と化学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 00:30 UTC 版)
研究室においては、アセチレンを-40℃で、アンモニア中、リチウムの水溶液で処理することにより、Li2C2・C2H2・2NH3の付加物が得られる。これを室温の水素流の中で分解すると、二炭化リチウムの白色粉末が得られる。 C 2 H 2 + 2 Li ⟶ Li 2 C 2 + H 2 {\displaystyle {\ce {C2H2 + 2Li -> Li2C2 + H2}}} この方法で作られたサンプルは、通常、結晶性が低い。結晶サンプルは、融解リチウムとグラファイトを1000℃以上で反応させることにより得られる。二酸化炭素と融解リチウムの反応でも生成する。 10 Li + 2 CO 2 ⟶ Li 2 C 2 + 4 Li 2 O {\displaystyle {\ce {10Li + 2CO2 -> Li2C2 + 4Li2O}}} 他の方法としては、金属リチウムをエチレン蒸気中で加熱することでもできる。 6 Li + C 2 H 4 ⟶ Li 2 C 2 + 4 LiH {\displaystyle {\ce {6Li + C2H4 -> Li2C2 + 4LiH}}} 加水分解されると、アセチレンを形成する。 Li 2 C 2 + 2 H 2 O ⟶ 2 LiOH + C 2 H 2 {\displaystyle {\ce {Li2C2 + 2H2O -> 2LiOH + C2H2}}} 水素化リチウムは400℃でグラファイトと反応し、二炭化リチウムを形成する。 2 LiH + 4 C ⟶ Li 2 C 2 + C 2 H 2 {\displaystyle {\ce {2LiH + 4C -> Li2C2 + C2H2}}} また、テトラヒドロフランまたはジエチルエーテルを溶媒として用いてn-ブチルリチウムをエチレンと反応させることでも形成される。この反応は急速に、かなりの発熱を伴いながら進行する。 C 2 H 2 + 2 BuLi → Et 2 O or THF Li 2 C 2 + 2 C 4 H 10 {\displaystyle {\ce {{C2H2}+2BuLi->[{\ce {Et2O\ or\ THF}}]{Li2C2}+2C4H10}}} 液体アンモニア中で、アセチレンと急速に反応し、リチウムアセチリドの透明な溶液を作る。LiC≡CLi + HC≡CH → 2 LiC≡CH
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