古典的な例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/05 05:24 UTC 版)
調和関数は、強最大値原理の適用される古典的な例である。正式に言えば、f が調和関数であるなら、その定義域の内部で f が極大値を取ることはない。すなわち、f は定数関数であるか、あるいはその定義域の内部の任意の点 x 0 {\displaystyle x_{0}\,} に対して、その点での f の値よりもより大きい値を f が取るような、その点に任意に近い点が存在する。 f を、ユークリッド空間 Rn 内のある連結開部分集合 D 上で定義される調和関数とする。 x 0 {\displaystyle x_{0}\,} が、そのある近傍に含まれるすべての x に対して f ( x 0 ) ≥ f ( x ) {\displaystyle f(x_{0})\geq f(x)\,} が成り立つような D 内の点であるなら、関数 f は D 上で定数である。 「最大値」を「最小値」に、「より大きい」を「より小さい」に置き換えることで、調和関数に対する「最小値原理」(minimum principle)を同様に得ることが出来る。 より一般的な劣調和関数に対しても、最大値原理は成り立つ。一方、優調和関数は、最小値原理を満たす。
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