古ゲルマン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 10:12 UTC 版)
10世紀以前の古ゲルマン世界での公的生活は、まだ直線時間意識には規定されておらず、円環的な時間意識が支配的であった。ゲルマン人が「timi」(時)と言うと、正確な計測という考え方はみられず、あくまで季節などかなり長い時の経過を意味した。ar(年)というのも、毎年繰り返される収穫の意味であった。まず現実の農耕生活における、具体的な、人間と自然の規則正しい関係があり、それが人間の意識や行動を規定していたのであり、《繰り返し》が時間のあたりまえの姿だった。ゲルマン人の円環的時間意識のもとの死生観では、人間は死後冥界に入るが、この冥界というのはこの世と並行して存在しており、この世と交流可能な世界であり、死者は現世とつながりつつ冥界で生きる、とされた。
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