反魂
『ガリヴァー旅行記』(スウィフト)第3篇第7~8章 「私(ガリヴァー)」は、飛ぶ島ラピュータからイギリスへ帰る途中、魔法使いの島を訪れた。島の族長が、歴史上の人物の亡霊を呼び出して、「私」と対面させた。「私」は、アレクサンダー大王・ハンニバル・ホメロス・アリストテレスなどをはじめとして、古代から近代までのおびただしい数の亡霊と語り合った。
『漢書』「外戚伝」第67上 孝武帝は、寵愛した李夫人の病死後も、彼女を思慕してやまない。方士少翁が「李夫人の魂を招く」と称し、夜、燈燭を連ね帷帳をめぐらして、中に李夫人の美しい姿、また、坐すさま歩むさまを現出する。帝は別の帳の中からそれを望見するが、近づいて見ることはできないのだった。
『南総里見八犬伝』第9輯巻之5第100回 蟇田素藤は八百比丘尼妙椿に反魂の法を行わせ、亡き側室朝貌・夕顔と対面しようとした。しかし妙椿が煙の中に映し出したのは、里見義成の娘浜路姫の姿だった。
*→〔箱〕1aの『神道集』巻8-47「冨士浅間大菩薩の事」。
★2a.魂を呼び戻す反魂香と間違えて、反魂丹(=解毒剤の一種)を炊き、煙だらけになる。
『反魂香』(落語) 長屋の浪人島田重三郎が反魂香をたいて、三浦屋の高尾太夫の霊と語り合う。隣の男が「亡妻に逢いたい」と思い真似をするが、間違えて越中富山の反魂丹をたき、煙だらけになる。
『坐笑産(ざしょうみやげ)』「反魂香」 「亡妻に逢いたい」と願う男が、薬種屋で反魂香と間違えて反魂丹を百文買い、墓前で炊く。すると墓石が、ずしずしずしと動く。男は「効験があった」と喜び、「もう百文買おう」と、銭を取りに家へ帰る。老母が男を見て「おぬし、今の地震にどこで遭った?」。
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