反体制の象徴、ファッション化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 08:36 UTC 版)
「英雄的ゲリラ」の記事における「反体制の象徴、ファッション化」の解説
この時期、ヨーロッパでは左翼的反体制運動が大きな潮流を作っており、その中でポスターは大きな反響を呼び、イタリア国内だけで100万枚以上を売り上げた。その後『英雄的ゲリラ』は様々に改変され、世界的に伝播する反体制運動の潮流と共に、その象徴として広まっていった。1968年にはアイルランドの現代アーティスト、ジム・フィッツパトリックが写真にネガティブ加工を施しベレーの少佐章を右に傾け背景を赤く塗ったポスターを制作、同年フランスで起きた五月革命のシンボルとして使用された。フィッツパトリックはこの作品が広く使用されることを望み著作権を放棄したため、二次改変による作品・商品が飛躍的に増加し、アンディ・ウォーホルも色調の異なる9枚のフィッツパトリック作品をシルクスクリーン転写した作品を発表している。 1970年代に入り、反体制運動は一時に比して沈静化したが、その後も『英雄的ゲリラ』はファッションにおけるデザインの一つとして定着し、その思想に全く関与しない形での使用がしばしば見られるようになった。2008年には『英雄的ゲリラ』の撮影から流行化に至るまでを描いたドキュメンタリー映画『Chevolution』が制作された。
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