双曲面構造の利点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/11/23 07:59 UTC 版)
双曲面構造においては、ガウス曲率が負となり、曲線は立体の(外側ではなく)内側に曲がるか、直線となる。二重線織面であるため、直線状の梁を格子状に組むことでこれを構築することが可能であり、建築は容易であり、他の条件が同じであれば、曲線状の梁で構築される線織面ではない曲面に比べ、強靭になる。 双曲面構造は、通常の「まっすぐな」建物に比べ、外部からの負荷に対して安定性に優れているが、その形状から使用されない空間が多くなり、空間効率が悪いため、特定の目的に特化した建築物で用いられることが多い。大きな重量を支える必要がある給水塔や、冷却塔、美的な建築物にも用いられるが、その横断面は双曲面構造を取り込んだ橋梁に見出されることがはるかに多い。 冷却塔は双曲面構造をとることが多い。タワーの底部が広い構造は、沸騰して流れ込む水蒸気がより広い表面に接するようになっている。水が沸騰し、蒸気が上昇すると、塔が途中で窄むことによって層流が加速され、塔の上部で再び広がったところにおいて、暖められた空気と大気が混じり合う乱流が生じやすくなる。
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