単連結空間
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/24 20:31 UTC 版)

位相幾何学における単連結空間(たんれんけつくうかん、英: simply connected space)とは、任意のループを連続的に1点に収縮できるような弧状連結空間のことである。
定義
ある弧状連結空間の基本群が、単位元のみを要素として持つ自明な群であるとき、その空間を単連結であるという。基本群の場合は基点に留まり続ける定値道を代表元とするループのホモトピー型が単位元になる。つまり、その空間上において(あたえられた基点に対する)任意のループが常にホモトピックな連続変形によって1点(基点)に収縮できれば単連結ということになる。弧状連結という仮定から、任意のループが1点に収縮できるかどうかは基点の取り方に依存しないで定まる。
例

線分・円板・球体やn次元ユークリッド空間、2次元以上の球面などは単連結である。他方、トーラスやアニュラス、メビウスの帯、円周、結び目の補空間などは単連結ではない。
例えばトーラスの場合、1点に収縮できるようなループも存在するが、右図のようにメリディアンやロンジチュードといった閉曲線上を1周するループをとるとこれは1点に収縮できなくなる。実際、トーラスの基本群は
- 瀬山士郎 『トポロジー―ループと折れ線の幾何学』 朝倉書店、1989年、91-94頁。ISBN 978-4254114652。
- 小林一章 『曲面と結び目のトポロジー―基本群とホモロジー群』 朝倉書店、1992年、22-23頁。ISBN 978-4254114713。
- クゼ・コスニオフスキ著、加藤十吉訳編 『トポロジー入門』 東京大学出版会、1983年、140-142頁。
単連結
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 14:16 UTC 版)
単連結な1次元複素多様体は以下の何れかに同型である: Δ, C の中の単位円板 C, 複素平面 C ^ {\displaystyle {\widehat {\mathbb {C} }}} , リーマン球面 注意することは、これらの間には、Δ ⊆ C ⊆ C ^ {\displaystyle {\widehat {\mathbb {C} }}} の包含関係があるが、リウヴィルの定理により、逆向きの写像は定数写像以外は存在しない。
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