区分データセット ( Partitioned Datasets, PDS )
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/26 00:58 UTC 版)
「データセット (IBMメインフレーム)」の記事における「区分データセット ( Partitioned Datasets, PDS )」の解説
区分データセット ( PDS, Partitioned Data Set )は、 1つのデータセットの中に複数のメンバー ( member ) 、データセットを分けたサブデータセットを含むデータセットである。 PDS は、他のファイルシステムのディレクトリに似ている。このタイプのデータセットは、実行形式のプログラム、ロードモジュール を保持したりするのに使われる。PDS はまた、ソースプログラムをストアしておくライブラリとして、またアセンブラのマクロ定義を格納しておくライブラリとして用いられる。 1つの 区分データセットは1つのディレクトリ(登録簿)と、ディレクトリ(登録簿)と関連付けたデータセットの中にまとめられた小さなシーケンシャルファイルの集まりとから成っている。各々の小さいシーケンシャルファイルは区分データセットのメンバーとして認知され、区分データセットの持つディレクトリを使ってダイレクトにアクセスされる。メンバーは一度位置を突きとめられたら、メンバーに格納されているデータは PS ファイル(シーケンシャルファイル)と同様に扱われる。 メンバーが削除されても、そのスペースは他のデータによって利用することは出来ない。また、メンバーが更新されたら、そのメンバーは PDS の後ろのほうにある新しい空間にストアされ、元在った場所はデッドスペースとして残される。これを解決するには、全てのメンバーを移動してデータセットのスペースの先頭から並べていき後ろの方に不使用スペースを残すコンプレスという操作を行わなければならない。それもしばしば。PDS ファイルは、個々のメンバーにアクセスするのにディレクトリ構造を使うために、ディスクの上にしか記録出来ない。PDS ファイルは、実行する JCL を保存するのに、IBM メインフレーム ユーティリティプログラムのコントロールステートメントを保存するのに、実行モジュールを保存するのに、最もよく使われる。 MVS/XA から、PDSE ファイル ( Partitioned DATA set Extended, PDS/E ) も使われる。PDSE ファイルの構造はPDS ファイルとよく似ており、また同じタイプのデータをストアするのに用いられる。しかしながら、PDSE ファイルは、定義の際にディレクトリブロックのアロケーションを要求しないという、改善されたディレクトリ構造を持つ。このため、もしディレクトリブロックに充分な量を指定しなくても、ディレクトリブロックを使い尽くすということがない。PDSE ファイルはまた、メンバーをストアするにあたってデッドスペースを再生するコンプレスを必要としない。PDS ファイルと同様に、個々のメンバーにアクセスするのにディレクトリ構造を使うため、ディスクの上にしか記録出来ない。PDSE ファイルはまたライブラリとも呼ばれる。
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