北口構造物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 22:20 UTC 版)
「クレイトン・トンネル」の記事における「北口構造物」の解説
クレイトン・トンネルの北口は、複雑で美的感覚に優れたデザインを特徴としており、胸壁を備えた塔が設置されている。しかし、南口のデザインは地味なものである。北口の設計を担当したのが誰なのかは定かではなく、トンネルの完成が近づいてから設計されたのではないかと言われている。当時、計画書を提出したのは主任技師のジョン・ラストリックで、北口の設計はラストリックが行ったのか、下請けのウィリアム・フーフと共同で行ったのか、あるいはフーフが単独で行ったのかと推測されている。当時社内で駅舎設計などに携わっていたのはデイヴィッド・モカッタであったが、著者のデビッド・コールは、モカッタとこの試みを結びつける実質的なものは何もないと断言し、モカッタがゴシック建築を嫌っていたことも、彼の関与を否定する理由として挙げている。 北口構造物の特徴は、左右にそびえ立つ八角形の塔と中心部に設置された宿泊所である。左右の塔は1849年に信号員が使用するため改築された。また中心部の宿泊所はブライトン本線全線でも珍しい構造物だったため、絶好の写真スポットとなった。実は中心軸からはややずれた位置にあり、左右の塔と同じく1849年に70ポンドをかけて増築された。ここだけ赤煉瓦が使用されたこの建物はかつてトンネル管理人とその家族が使用していたが、現在は個人の住居となっている。また1983年5月11日には第II級指定建築物に指定された。
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