動詞の4基本形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 18:24 UTC 版)
ラテン語の動詞の活用は、次の4つの基本形から形成される。 現在・直説法・能動態・単数・一人称 現在・不定法・能動態 完了・直説法・能動態・単数・一人称 スピーヌム(目的分詞)あるいは完了受動分詞 たとえば「amō(愛する)」を例にとると、この4つはそれぞれ、 amō (私は愛する) amāre (愛すること) amāvī (私は愛した) amātum (愛するために)あるいはamātus (愛された(こと)) となる。 辞書ではこの最初の形を見出し語とし、他の3つを併記するのが慣例となっている。2番目の形は不定詞として用いられる形であるが、現代の欧州諸語と異なり見出し語とはしない。上記「愛する」を例にとると、辞書の見出し語は amo であって、その後に省略した形を添え、amo, -are, -avi, -atum のように記載するのが通例である。 一方、現代語の語源辞典や、各種読み物の中で軽く語源にふれるような場合には、ラテン語の動詞をひくときに上記2番目(amare)の形を用いることも多い。とりわけイタリア語、フランス語、スペイン語などラテン語の血を引く現代語(ロマンス諸語)においては、辞書の見出しなどにももっぱら不定法の形(「愛する」の同系語を例にとれば、イタリア語: amare、フランス語: aimer、スペイン語: amar)を用いるようになっているので、ラテン語を含めた各言語の不定形どうしを対照することは一般的である。
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