加熱原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/18 19:52 UTC 版)
詳細は「誘導加熱」を参照 電磁調理器では、欧米で鉄部品を中性雰囲気で加熱する手法として産業用途で日本より早く普及し始めた。インバータにより商用電力から変換して得た数十kHzの交流電流を、電磁調理器の天板の内部に近接して配置されたコイル(通常は視認できない)に流し、その電流と同じ周波数で交番する磁束を生成する。天板上に適切な材質(ある種の金属)製の鍋釜等を配置すると、磁束が及ぶ領域に位置する鍋釜等の底板が自己発熱し、調理が可能となる。この熱は、磁束の時間変化により、電磁誘導の原理によって誘起された渦電流が金属の電気抵抗により熱に変換されたジュール熱や、交番している磁束が底板の磁性体に生じさせる熱(ヒステリシス損)である。 鍋釜それ自体が熱を発する自己発熱であるために、電磁調理器では、投入電力からみた熱効率は高い。しかし、電気エネルギーを熱エネルギーへ変換するため、火力発電所で発電された電力であれば、熱エネルギーへの再変換となり、結果として、発電所まで含めた総合エネルギー効率は、火を使用する調理機器と比べ、約6%程度低くなる。
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