加害者は同性愛者か
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 16:57 UTC 版)
「少年への性的虐待」の記事における「加害者は同性愛者か」の解説
かつて、加害者は同性愛者と考えられてきたが、近時の研究では異性愛者も多いと考えられている。 GrothとOliveri (1989) は小児性愛者3,000人以上を対象にして、彼らを3つのグループに分けた上で研究を行った。一つは少女や少年のみに惹かれる者、もう一つは特に子供に対象が固定されていない者、最後が成人指向から退行した者である。彼らによると、もし同性愛を主に「成人の」男性の対象に限定したものとすると、実際上少年愛者は絶対に同性愛者ではないという。この研究においては、成人男性を指向していた人間が少年を食い物にしたという事例は「全く」存在せず、さらに、特に子供に対象が固定されていない場合や、成人指向から退行した男性は「全て」自分のことを異性愛者だと述べており、実際ホモフォビアである事が多かったという。 もっとも、常に挿入する側に立てば自分は異性愛者だと思う場合もあることも考えなくてはならない。例えば、1940年代まではニューヨークの同性愛者の男性は「トレード」(男性的)と「クイア」(女性的)という様に分けていた。このような考え方の場合はたとえ同性愛者であっても「自分は異性愛だ」と述べる可能性もある。 京都府警科学捜査研究所の宮脇かおり(2013)は、2012年までに某5府県で検挙された男性わいせつ犯のうち、犯行対象(被害者)に男性の年少者(幼児・小学生)が含まれるものを収集し、犯行特徴および加害者属性に関する情報を抽出している。調査では、男性の年少者に対するわいせつ犯のうち、女児も対象とする率は12.4%であり、犯罪経歴がないものに限れば7.0%であった。
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