利賀のトチノキ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 06:29 UTC 版)
利賀のトチノキは、旧利賀村役場近くの傾斜地に生育していた。北側と南側の土際の差は約1.5メートルあり、北側の方が高くなっていた。高い面に沿って測った幹囲は約10メートル、そこから1.5メートル上方で測った幹囲は約9.50メートルで脇谷のトチノキよりやや小さかったが、幹面には瘤が多くできていてコケ類や寄生木の着生も目立ち、根元からは清水が湧き出て「水持ちのトチ」として村人たちから敬われていた。 この木も脇谷のトチノキと同様に2つの方向に伸びた枝が毎年交互に花を咲かせたといい、やはり両方向の枝が同時に花を咲かせる年は不吉とされていた。脇谷のトチノキと同じく、1926年(大正15年)に国の天然記念物に指定された。しかし幹に大きな空洞があいて外皮だけで支える状態になっているなど樹勢の衰えが著しく、枯死が確認されたために伐採されて1998年(平成10年)に天然記念物指定が解除された。 伐採後の跡地には、幹の一部と説明板が残されている。根元から湧き出る清水は健在で、集落の水源として大切にされ続けている。
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