分解群と惰性群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/24 03:25 UTC 版)
(K, v) を付値体、L を K の有限次ガロア拡大とする。Sv を v の L への延長の同値類からなる集合とし、G を L の K 上のガロア群とする。このとき、G は Sv に σ[w] = [w ∘ σ] で作用する。つまり、w を同値類 [w] ∈ Sv の代表元としたとき、[w] の行き先を自己同型 σ : L → L と w の合成が定める同値類とすることにより作用を定義する。これは [w] の代表元 w の取り方によらない。この作用は推移的である。 v の L への延長 w を1つとる。w の分解群(decomposition group of w)とは、[w] の固定部分群 Gw(同値類 [w] ∈ Sv を固定する G の元全体からなる部分群)のことを言う。 Rw を w についての付値環、mw をその極大イデアルとする。w の惰性群(inertia group of w)とは、Gw の元 σ で Rw の全ての元 x に対して σx ≡ x (mod mw)が成り立つもの全体からなる部分群 Iw のことである。言い換えると、Iw は分解群の要素で w に関する剰余体に自明に作用するもの全体である。これは Gw の正規部分群である。 @media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}被約分岐指数(英語版)[訳語疑問点] e(w/v) は w によらないので、e(v) と表す。同様に、剰余次数(または相対次数、relative degree)f(w/v) も w によらないので、f(v) と表す。
※この「分解群と惰性群」の解説は、「分岐群 (数学)」の解説の一部です。
「分解群と惰性群」を含む「分岐群 (数学)」の記事については、「分岐群 (数学)」の概要を参照ください。
- 分解群と惰性群のページへのリンク