共生する菌
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 04:19 UTC 版)
外菌根を形成する菌(外菌根菌)の多くは担子菌門に属する。比較的少数ながら子嚢菌門に属する外菌根菌もあり、接合菌門に属するものもわずかにある。外菌根菌はよくきのこを作る菌として認識されるが、地上生のきのこばかりではなく、目につきにくい地下生の子実体(きのこ)を形成するものも多い。分子的手法により、同一のサイトにおける菌根菌そのものの多様性は菌根性きのこの多様性よりはるかに高く、また種や属の相対的な優占度も全く異なることが多いことが明らかになってきた。これは菌根として存在しても少なくともその場では(あるいは全く)きのこを作らない菌根菌が多数あり、地上で優占するきのこの菌根が地下でも優占するとは限らないということを意味する。 外菌根菌の主要なグループには、ベニタケ科、フウセンタケ科、テングタケ科、イグチ科、イボタケ科、およびマツタケやホンシメジを含むキシメジ科の一部といった担子菌、セイヨウショウロ科(トリュフ類)、チャワンタケ科の一部といった子嚢菌、および子嚢菌系不完全菌のCenococcum属(シーノコッカムと英語読みする研究者が多い)などがあり、さらに接合菌であるアツギケカビ属(ケカビ亜門)も外菌根を形成することが知られている。その他にも多くの外菌根菌がおり、さらにきのこを作らない外菌根菌も多数存在する。
※この「共生する菌」の解説は、「外菌根」の解説の一部です。
「共生する菌」を含む「外菌根」の記事については、「外菌根」の概要を参照ください。
- 共生する菌のページへのリンク