共和党予備選出馬候補
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/06 05:00 UTC 版)
「1988年アメリカ合衆国大統領選挙」の記事における「共和党予備選出馬候補」の解説
副大統領のジョージ・H・W・ブッシュは現大統領のロナルド・レーガンの支援を受けるとともに、レーガンの政策を継承すると宣言したが、その一方で、穏健派の有権者を味方に付けるため、「優しいアメリカ」 (kinder, gentler America) を標榜した。 このようにブッシュ優勢の状況だったが、他にも大統領指名争いに、以下のような数人の候補者が出馬した。 ボブ・ドール、カンザス州選出上院議員、上院少数党院内総務 ピエール・デュポン, 前デラウェア州知事 アレクサンダー・ヘイグ、レーガン政権の前国務長官 ジャック・ケンプ、バッファロー選出下院議員・元NFL選手 パット・ロバートソン、キリスト教伝道者 ドナルド・ラムズフェルド、(元国防長官、後に国防長官に再任) ブッシュは予想外にも、初戦のアイオワ州での党員集会でドール、ロバートソンに敗れ3位に終わった。ブッシュ陣営が初戦でつまづく格好になったのに対し、アイオワで勝利を収めたドールは、次のニューハンプシャー州の党員集会でも当初は優勢であった。ブッシュ陣営はアイオワでの敗戦を挽回すべく、ドールを「増税男」だと表現したテレビコマーシャルを放送したり、ブッシュ支持を表明していたジョン・H・スヌヌ州知事が支持を訴えて州内各地を遊説して回るなど、様々な作戦を講じた。これらの作戦が功を奏し、ブッシュはニュー・ハンプシャーでドールを破り、今後の予備選に向けて大きな勢いをつけることとなった。一方、敗れたドールは非常に落胆し、テレビでブッシュに「私のことについてウソを言いまくるのはやめてくれ。」と話した。スーパー・チューズデーともなると、ブッシュは強力な組織力と資金面で優勢な立場となり、他の候補者を寄せ付けず、結局ブッシュが指名されたのであった。 共和党全国大会がニューオーリンズで開かれ、ブッシュは全会一致で指名された。 また上院議員ダン・クエールが発声採決により副大統領に指名されることとなった。 演説でブッシュは威勢のいい声でこう宣誓した、「よく聞いてください。もう増税はなしです。」(Read my lips: no new taxes)。だがこの公約が守られなかったため、1992年の大統領選挙でブッシュの足を引っ張ることになる。
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