全身麻酔にかかわる用語または概念
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/31 05:57 UTC 版)
「麻酔」の記事における「全身麻酔にかかわる用語または概念」の解説
肺胞内濃度 吸入麻酔薬の肺胞内における濃度である。これはほぼ、神経組織内での分圧に比例するとされ、麻酔深度を調節する重要な指標となる。実際の測定には、呼気終末濃度がほぼ肺胞内濃度と等しいためこれが用いられる。同じ濃度の吸入麻酔薬を用いるなら、心拍出量は少ない方が肺胞内濃度は上昇しやすい。 最小肺胞内濃度(MAC) 吸入麻酔薬の強さを比較する手段で、侵害刺激に対し、50%の人が反応をやめるような肺胞内濃度と定義されている。 麻酔深度 全身麻酔の強弱を表す概念的な用語である。不必要に麻酔深度を深くすると薬剤の過量投与につながる恐れがあるが逆に麻酔深度が浅すぎると手術中に意識がある状態になってしまう。手術中は適切な麻酔深度を保つことが必要である。麻酔深度の定量的な評価をする試みとしてBIS(Bispectral index)モニタやエントロピーモニタが開発されている。 血液/ガス分配係数 血液/ガス分配係数(blood/gas partition coefficient)は、麻酔の導入と回復の速さに比例する値である。平衡状態に達した吸入麻酔薬の濃度に対する血液中の吸入麻酔薬の濃度の比であり、吸入麻酔薬の導入と麻酔からの回復の速さを示す指標となる。すなわち、この値が小さい麻酔薬は導入と麻酔からの回復が速くなる。 油/ガス分配係数 麻酔の強さに比例する値である。
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