入江敦彦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/19 02:09 UTC 版)
入江 敦彦 | |
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誕生 | 1961年9月22日(63歳)![]() |
職業 | エッセイスト、小説家 |
言語 | 日本語 |
最終学歴 | 多摩美術大学卒業 |
活動期間 | 1995年 - |
ジャンル | ホラー小説(小説) |
主題 | 京都文化、イギリス文化(エッセイ)、LGBTの文化、書評 |
代表作 | 『京都人だけが知っている』『イケズの構造』『イケズ花咲く古典文学』など |
デビュー作 | 『英国の裾、英国の袂』 |
配偶者 | 有(同性結婚)[1] |
公式サイト | 入江敦彦 (@athicoilye) - X |
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入江 敦彦(いりえ あつひこ、英語表記:Achico Ilye[3]、1961年9月22日[2] - )は、日本のエッセイスト、小説家。
イギリス・ロンドン在住[3]。京都およびイギリスの住民性や文化に関するエッセイを多数執筆している。代表作に 『京都人だけが知っている』シリーズなど。
略歴・人物
京都市上京区西陣に、宝が池の結婚式場支配人の父[4]、髪結い(美容師)の母の間に長男として生まれる[3][5]。のちに小説家となる藤田雅矢とは幼なじみで、共同でSF同人誌『零』を創刊したことがある[6]。多摩美術大学染織デザイン科卒業、グンゼ勤務、MICHIKO LONDONコーディネーターを経て、1991年渡英[7]。イギリスで、同性結婚制度のシヴィル婚(Civil Partnerships,2005年発足)が成立する以前に、前身となっていた制度 'Commitment' を利用して男性と結婚した[1]。
イギリス関係著作に続いて、2000年代より『京都人だけが知っている』シリーズなどを発表し、「生粋の京都人」として京都の深層を描くエッセイが人気を得る[8]。
2008年より、光文社文庫のホラーアンソロジー『異形コレクション』に短編小説を発表し、小説家としても活動している。
著作
エッセイ
「イギリス」関連
- 『英国の裾、英国の袂』(センイ・ジヤァナル) 1995年
- 『ロンドン攻略読本』(編著、宝島社、別冊宝島WT 8) 1996年5月
- 『Taste of Britain』(英国大使館)
- 『英国映画で夜明けまで』(洋泉社) 2000年
- 『英国式人生のススメ』(洋泉社) 2001年10月
- 『女王陛下のお気に入り』(WAVE出版) 2001年12月
- 『恋愛よりお金より犬が大事なイギリス人』(洋泉社) 2003年3月
- 『ゲイ・マネーが英国経済を支える!?』 (洋泉社、新書y) 2008年3月
- 『秘密のロンドン』(洋泉社) 2012年6月
- 『英国のOFF:上手な人生の休み方』(新潮社、とんぼの本) 2013年9月
- 『英国ロックダウン100日日記』(本の雑誌社) 2020年9月 ISBN 978-4860114473
「京都」関連
- 『京都人だけが知っている』(洋泉社) 2001年5月、洋泉社文庫 2009年11月、宝島SUGOI文庫
- 『やっぱり京都人だけが知っている』(洋泉社) 2002年4月、洋泉社文庫 2006年4月
- 『京都人だけが食べている』(WAVE出版) 2002年5月、光文社知恵の森文庫 2005年11月
- 『京味深々 ~ 京都人だけが食べている 2』(WAVE出版) 2002年10月、光文社知恵の森文庫 2006年11月
- 『京都人の秘そかな愉しみ』(大和書房) 2004年1月、のち改題文庫化『京都な暮らし』(幻冬舎文庫) 2007年4月
- 『秘密の京都 京都人だけの散歩術』(新潮社) 2004年4月、新潮文庫 2008年5月
- 『ほんまに京都人だけが知っている』(洋泉社) 2004年12月
- 『イケズの構造』(新潮社) 2005年2月、新潮文庫 2011年6月
- 『KYOのお言葉』(マガジンハウス) 2005年10月、文春文庫 2012年9月
- 『イケズ美人』 (新潮社) 2006年3月
- 『裏京都検定』(2006年9月、幻冬舎)
- 『怖いこわい京都、教えます』 (新潮社) 2007年9月、のち改題文庫化『怖いこわい京都』(新潮文庫) 2010年5月
- 『イケズ花咲く古典文学』(淡交社) 2010年3月
- 『ゼロ円で愉しむ極上の京都』(文藝春秋) 2010年4月
- 『京都みやげ一冊いかがどす?』 (淡交社) 2011年3月
- 『京都喰らい』(140B) 2018年1月
- 『読む京都』(本の雑誌社) 2018年3月 ISBN 978-4860114121
- 『京都でお買いもん: 御つくりおきの楽しみ』(新潮社) 2020年1月 ISBN 978-4104675050
その他
- 『La Maschera』(吉野朔実漫画、集英社、ぶ〜けコミックスワイド版) 1990年6月 ISBN 4-08-860208-0 - 「赤き死の仮面」(作中人物が書いたという体裁の短編小説)、および漫画原案
- 『宗教と現代がわかる本 2011』(共著、平凡社) 2011年3月 - 「現代英国のクリスチャニズムとゲイライトの関係」寄稿
- 『1001 Restaurants You Must Experience Before You Die』(共著、Barrons Educational Series Inc) 2014年10月 ISBN 978-0764166938
- 『この作家この10冊』(本の雑誌編集部・編、本の雑誌社]]) 2015年8月 ISBN 978-4860112752 - 「橋本治の10冊」寄稿
- 『ベストセラーなんかこわくない』(本の雑誌社) 2015年9月 ISBN 978-4860112769
小説
アンソロジー収録作
- 「テ・鉄輪(かなわ) 」(『異形コレクション 京都宵』収録、光文社文庫) 2008年
- 「霊廟探偵」 (『異形コレクション 幻想探偵』収録、光文社文庫) 2009年
- 「麗人宴」 (『異形コレクション 怪物團』収録、光文社文庫) 2009年
- 『修羅霊(しゅらだま)」(『異形コレクション 憑依』収録、光文社文庫) 2010年
- 「金繍忌(きんしゅうき)」 (『異形コレクション Fの肖像 フランケンシュタインの幻想たち』収録、光文社文庫) 2010年
- 「アンタナナリボの金曜市」(『異形コレクション 物語のルミナリエ』収録、光文社文庫) 2011年
- 『テ・鉄輪』(光文社) 2013年9月 ISBN 978-4-33492900-8 - 上記アンソロジー収録作のうち、表題作を始めとするシリーズに書き下ろしを加えた短編小説集。、のち改題文庫化『京都松原 テ・鉄輪』(光文社文庫) 2017年3月 ISBN 978-4334774394
- 「病み拾い」(『怪談実話コロシアム 群雄割拠の上方篇』収録、MF文庫ダ・ヴィンチ) 2015年2月 ISBN 9784040663241
脚注
- ^ a b 入江敦彦『ゲイ・マネーが英国経済を支える!?』洋泉社〈新書y〉、2008年、82-95頁。ISBN 978-4-86248-244-0。
- ^ a b who(2009年7月のインターネット・アーカイブ)、入江敦彦公式サイト、2016年3月26日閲覧。
- ^ a b c 入江 敦彦 先生、京都カラスマ大学、2016年2月23日閲覧。
- ^ 入江敦彦『怖いこわい京都』新潮社〈新潮文庫〉ISBN 978-4-10-132273-5、p.70。
- ^ 入江敦彦『京味深々』光文社〈知恵の森文庫〉ISBN 978-4-334-78452-2、p.20-22。
- ^ 井上雅彦:監修『異形コレクション 物語のルミナリエ』光文社〈光文社文庫〉ISBN 978-4-334-76344-2、p.483。
- ^ 『英国の裾、英国の袂』奥付プロフィール。
- ^ 「週刊文春」編集部、著者は語る 文春図書館 京都の“縁切りカフェ”が舞台の幻想怪奇譚集、『週刊文春』2013年10月31日秋の特大号、文藝春秋、2016年3月26日閲覧。
関連項目
外部リンク
- Ego-Wanker - インターネットアーカイブ2013年7月のオリジナルからアーカイブ。
- Ego-Wanker - インターネットアーカイブ2001年12月のオリジナルからアーカイブ。
- 戦争になっても持って逃げれないモノが好き - ブログ
- 入江敦彦 (@athicoilye) - X
- 入江敦彦のページへのリンク