充電時の特性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/12 06:34 UTC 版)
「電気二重層コンデンサ」の記事における「充電時の特性」の解説
電気二重層キャパシタは電流電源によって充電されることが望まれる。通常の二次電池のように定電圧電源によって充電されると充電効率が上がらないか、電圧が0V付近では負荷が短絡と同じようになって保護回路が働くこともありえる。チョッパ型コンバーター電源は電流源となるため、電気二重層キャパシタ用の充電装置として適している。電圧制御型の電源で充電する場合は、流れ込み電流によって電圧を制御するのが良い。 仮に手回し発電機で空の電気二重層キャパシタを充電しようとする場合、低電圧のままいくらでも電流が流れるため、発電機の回転負荷は非常に重くなる反面、電圧が0Vに近いため充電電力 V*I はゼロに近く、発電エネルギーのほとんどは電気二重層キャパシタにではなく、発電機のコイルの発熱に消費されることになる。このことから判るように、電気二重層キャパシタを充電する場合には、キャパシタ側の電圧に合わせて充電しないと、充電効率は極端に悪くなる。 また仮に、発電機側の電流供給力に余裕がある状態で空の電気二重層キャパシタを充電しようとする場合には、電圧に関係なく大電流が流れるために短時間で充電が完了できるが、これが商用電源網のような他の利用者がいる環境でブレーカーが電流を遮断しなければ、短絡と同じように付近の電圧降下を招き、場合によっては停電と同じような効果をもたらす恐れがある。また、充電終了直前ではキャパシタ側の電圧が高く、充電装置側もそれに対応して高い電圧となることから、充電電力 V*I はそれまでとは違って大きな値となるため、充電装置の供給電力が足らなくなる恐れがある。このことから、電気二重層キャパシタの充電装置は一定の制御機構を備える必要があり、不用意に商用電力網には接続できない。
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