偶数への丸め(round to even)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 01:06 UTC 版)
「端数処理」の記事における「偶数への丸め(round to even)」の解説
偶数への丸め(round to even)は、端数が0.5より小さいなら切り捨て、端数が0.5より大きいならは切り上げ、端数がちょうど0.5なら切り捨てと切り上げのうち結果が偶数となる方へ丸める(つまり偶数+0.5なら切り捨て、奇数+0.5なら切り上げとなる)。JIS Z 8401で規則Aとして定められていて、規則B(四捨五入)より「望ましい」とされている。 端数0.5のデータが有限割合で存在する場合、四捨五入ではバイアスが発生するが、偶数への丸めではバイアスが無い。つまり、多数足し合わせても、丸め誤差が特定の側に偏って累積することがない。ただし、偶数+0.5は現れるが奇数+0.5は現れないデータのように分布に特殊な特徴がある場合は、バイアスが発生することがある。 単に「偶数丸め」「最近接丸め」とも呼ばれる。JIS Z 8401で定められていることから「JISの丸め方」、あるいは同様にISO 31-0で定められていることから「ISO丸め」ともいう。英語では、誤差の累積を嫌い銀行家が好んで使ったため「銀行家の丸め (bankers' rounding)」、「銀行丸め」ともいう。5が切り捨てられたり切り上げられたりするので「五捨五入」と呼ばれたり、端数がちょうど0.5の場合に整数部分が偶数なら「ゼロへの丸め」奇数なら「無限大への丸め」になるので「偶捨奇入」と呼ばれたりもする。
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