偶数の完全数の性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 03:48 UTC 版)
偶数の完全数を N = 2p−1(2p − 1)(2p −1 は素数)とする。 N の正の約数の個数は d(N) = 2p である(d は約数の個数を表す約数関数)。 N の正の約数の調和平均は p、ゆえに N は調和数である。 6 以外の偶数の完全数は、1 から連続する正の奇数の立方和で表せる。式で表すと N = ∑ k = 1 2 p − 1 2 ( 2 k − 1 ) 3 ( p ≧ 3 ) {\displaystyle N=\sum _{k=1}^{2^{\frac {p-1}{2}}}(2k-1)^{3}\quad (p\geqq 3)} 例: 28 = 13 + 33, 496 = 13 + 33 + 53 + 73, 8128 = 13 + 33 + 53 + 73 + 93 + 113 + 133 + 153 1 から連続する正の奇数の立方和で表せる数の列は 1, 28, 153, 496, 1225, 2556, 4753, 8128, …(オンライン整数列大辞典の数列 A002593) 2n−1(2n − 1)(n は自然数)の列は 1, 6, 28, 120, 496, 2016, 8128, 32640, …(オンライン整数列大辞典の数列 A006516) この数列で完全数にならない数の数列は オンライン整数列大辞典の数列 A144858 を参照 n × σ(n) は n = 2p−1 のとき偶数の完全数になる。ただし σ は約数関数である。この数列は 1, 6, 12, 28, 30, 72, 56, 120, 117, 180, 132, 336, 182, 336, 360, 496, 306, 702, 380, 840, …(オンライン整数列大辞典の数列 A064987) 偶数の完全数は、1 から連続する正の整数の和で表せる。式で表すと N = ∑ k = 1 2 p − 1 k ( p ≧ 2 ) {\displaystyle N=\sum _{k=1}^{2^{p}-1}k\quad (p\geqq 2)} 例:6 = 1 + 2 + 3 , 28 = 1 + 2 + 3 + 4 + 5 + 6 + 7 , 496 = 1 + 2 + 3 + 4 + 5 + 6 + 7 + 8 + ... + 28 + 29 + 30 + 31 言い換えると、N は 2p − 1 番目の三角数である。偶数の三角数の列は 6, 10, 28, 36, 66, 78, 120, 136, 190, 210, 276, 300, 378, 406, 496, 528, 630, 666, 780, 820, 946, 990, …(オンライン整数列大辞典の数列 A014494) 偶数の完全数は全て奇数番目の三角数でもあるので、知られている完全数は全て六角数でもある。六角数の列は 1, 6, 15, 28, 45, 66, 91, 120, 153, 190, 231, 276, 325, 378, 435, 496, 561, …(オンライン整数列大辞典の数列 A000384) n 番目の六角数は n(2n − 1) なので、偶数の六角数は 2n(4n − 1) で表される。偶数の六角数の列は 6, 28, 66, 120, 190, 276, 378, 496, 630, 780, 946, …(オンライン整数列大辞典の数列 A014635) 6 以外の完全数は中心つき九角数に含まれる。この数の列は 1, 10, 28, 55, 91, 136, 190, 253, 325, 406, 496, 595, 703, 820, 946, …(オンライン整数列大辞典の数列 A060544) N を十進法表示したとき、一の位は 6 または 8 である。
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