個々の生物においてとは? わかりやすく解説

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個々の生物において

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 00:07 UTC 版)

分布境界線」の記事における「個々の生物において」の解説

生物の分布範囲は、その生物生理的限界によって決まると考えられがちであるが、実際にはよりさまざまな条件影響するのである生理的条件 それぞれの生物は、生息可能な生理的条件の幅がある。温度などはその代表であるが、例え耐寒能力限界より低温になる地域には生息できないこのような生理的能力限界が、分布範囲最大限広さ決める。現実分布域は、この中含まれる。 ただし、微気候などによって、気象データの上では生息不可能な範囲分布を持つ生物の例はある。日本では日本海側南方系の植物がかなり北まで侵入しているのは、冬季を被ることで、より冷たい空気触れずにすんでいるためと言われる生物的条件 他の生物との関係のために、生理的に生育可能な場所でも棲んでいない、という場合もある。例えば餌になる生物がいなかったとか、同一生態的地位占め生物がいたために棲みつけなかった場合などである。また、その生物行動上の特性によってその地域選ばれないという場合もある。 地史的条件 たとえば陸上動物多くは、(ちょっとした海峡自力渡った台風流されたりするわずかな例外除けば陸続きなければ移動できない。したがって、ある地域生まれた動物は、海で隔てられところに生息域広げられない。あるいは、一度生息域であった場所でも、水没すれば全滅せざるを得ないそのような各々地域の歴史基づいて分布が決まる場合もある。 地史的条件がその生物到達可能な範囲規定し他方生理的条件がその生物潜在的な生息可能な範囲規定する実際に見られる生息範囲はこの両者重な範囲の中で、生物的条件満たされ場合である。大まかに言えば陸上性で移動能力の低いもの、たとえば両生類淡水魚哺乳類などは地史的な影響を受けやすくクモ類鳥類など、遠距離伝播可能なものはその影響を受けにくく生理的限界により近い分布を示すと見られる。したがって前者においては大きな海峡などは多くの種に共通な分布境界線になりがちである。 なお、地史的なレベルでは海水準変動があったことが知られている。そのため、浅い海峡頻繁に陸続きとなり、分布境界線役割果たさないある程度深い海峡は、ごくまれにしか陸続きならないので、分布境界線として重要となる。逆に大きな陸地隔てそのような海峡は、それがいつ陸続きになったかが生物の分布大きな影響与える。このように見たとき、このような形での陸続き陸橋という。

※この「個々の生物において」の解説は、「分布境界線」の解説の一部です。
「個々の生物において」を含む「分布境界線」の記事については、「分布境界線」の概要を参照ください。

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