保守政権時代のブラックリスト被害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 09:25 UTC 版)
「ポン・ジュノ」の記事における「保守政権時代のブラックリスト被害」の解説
保守派・右派の朴槿恵政権(2013年2月25日〜2017年3月10日)によって、ポン・ジュノは、政権に不都合な文化人に不利益を与えるとする「文化芸術界のブラックリスト(朝鮮語: 박근혜_정부의_문화예술계_블랙리스트)」に入れられていた。朴槿恵が弾劾・罷免され、その後の大統領選挙で進歩(革新)派・左派の文在寅政権が誕生した後の2017年10月に公開された、2013年8月27日に国家情報院が作成した「CJによる左寄りの文化事業の拡張や人物の迎え入れに対する世論」と題する文書によると、朴槿恵政権下の国家情報院は、ポン・ジュノが監督した映画『スノーピアサー』について「市場経済を否定し、抵抗運動を煽る」と大統領府に報告していた。なお、CJはCJグループ、『スノーピアサー』はCJグループの子会社CJエンタテインメント配給。 2017年9月には、朴槿恵政権の前の(朴槿恵と同じく保守派・右派の)李明博政権(2008年2月25日〜2013年2月24日)時代にも、国家情報院によってブラックリストに入れられていたことが発覚した。李明博政権下の国家情報院は2011年10月26日に作成した「文化芸能界の左派の実態および純化策」報告書と題する文書で、ポン・ジュノについて「左傾向の映像制作で政府に対する不信感を注入」していると記していた。 ポン・ジュノは文在寅政権(2017年5月10日〜)が誕生した直後のAP通信のインタビューで、ブラックリストが存在していた朴槿恵政権時代について、「韓国のアーティストたちに深いトラウマを与えた悪夢のような数年だった」「まだトラウマから抜け出せずにいる人々が多い」と語った。 第72回カンヌ国際映画祭で監督作品『パラサイト 半地下の家族』がパルム・ドールを受賞して帰国した後の2019年5月28日、韓国のテレビ局JTBCのインタビューでは、保守政権時代のブラックリストについて、「創作者にとっては消すことができない傷です。二度とこのようなことはあってはなりません」と語った。
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