作品賞発表間違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/23 23:45 UTC 版)
「第89回アカデミー賞」の記事における「作品賞発表間違い」の解説
作品賞のプレゼンターは『俺たちに明日はない』の50周年を記念してウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイがプレゼンターを務め、ステージに立った。封筒を開けるとベイティは受賞者の発表をためらい、直後にダナウェイに見せると彼女は『ラ・ラ・ランド』の勝利を宣言した。しかしながら『ラ・ラ・ランド』のプロデューサーがステージに上がって受賞スピーチを始めると、オスカーのスタッフが駆け寄り、封筒を取り上げて発表に間違いがあったことを説明した。『ラ・ラ・ランド』のプロデューサーの1人であるフレッド・バーガーが「どうやら我々は負けだったようだ」と述べてスピーチを締めくくり、同じくプロデューサーのジョーダン・ホロウィッツにマイクが戻って本当の受賞作が『ムーンライト』であることが発表された。ホロウィッツは正しい受賞作が記されたカードをカメラに示した。そして再びベイティがマイクの前に立ち、誤って『ラ・ラ・ランド』の主演女優賞のエマ・ストーンのカードを読み上げてしまったと説明した。短い混乱の後、改めて『ムーンライト』のプロデューサーたちが受賞スピーチを行った。 『ハリウッド・リポーター』によると、投票結果を集計し、封筒を準備し、プレゼンターに渡しているプライスウォーターハウスクーパース(PwC)は常に2組の封筒を用意してステージ際に保管していた。静止画像からステージに立つベイティとダナウェイが「Actress in a Leading Role」と記された予備封筒を持っていることが確認できる。 PwCはこの間違いに対する謝罪声明を発表した: 「 『ラ・ラ・ランド』と『ムーンライト』、プレゼンターを務めたウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイ、そして視聴者の皆様に作品賞発表時に起きた間違いについて心より謝罪します。プレゼンターは誤って間違った部門の封筒を渡され、それに気づいたときにはすぐに訂正しました。われわれは現在、どうしてこのようなことが起き得たのか調査をしており、このような事態になってしまったことを深く後悔しています。この状況に対処してくださった候補者の皆さんとアカデミー、ABC局、司会のジミー・キンメルに感謝しています。 」 また『ニューヨーク・タイムズ』の記事ではこのように分析されている: 「 封筒のデザインが原因の可能性がある。今年の封筒はデザインが変わっており、赤い紙に金の文字で書かれている。それは文字を読みにくくしている可能性がある。封筒のデザインと発注はPwCではなく映画芸術科学アカデミーの担当のはずだ。 」 さらにPwCは授賞式中にはソーシャルメディアを使わないようにスタッフに指示していたが、封筒配布担当者は間違ったものを渡す直前にTwitterを使っていたと報じられている。
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