余震の回数と規模
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 00:58 UTC 版)
体に感じる余震の回数は数十回から5000回まであり、東北地方太平洋沖地震では10,000回を超えた。期間も数日から数か月、巨大地震では年単位と地震によりまちまちである。ごく小規模の余震は本震発生から100年以上続くこともあり、現在でも1891年の濃尾地震や1945年の三河地震の余震が観測されている。 明治・大正期の地震学者・大森房吉は、この濃尾地震の観測から本震からの経過時間に伴う余震回数の減少を表す大森公式を発表している。現在は宇津徳治がこれを改良して発表した、以下の改良大森公式(大森・宇津公式)が使用されている。 n ( t ) = K ( t + c ) p {\displaystyle n(t)={\frac {K}{(t+c)^{p}}}} n(t):余震の発生率。tは本震後の経過時間。 K:余震の多さ。 c:本震直後の余震の少なさ。0.1ぐらいの値をとる場合が多い。 p:時間経過に伴う減衰度。1ぐらいの値をとる場合が多い。 この公式によって算出された数値をグラフに表す。両対数グラフで表した場合、直線に近い形となる。グラフに実際に観測された地震のデータを載せると、ほぼ重なる。グラフから下に大きく外れた実測値があると余震の回数・規模などが少ないことを表しておりエネルギーが蓄積されている状態だと考えられ、この後に大きな余震が発生する可能性が高いとされている。
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