余剰兵器の解体で発生するプルトニウム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 06:13 UTC 版)
「プルトニウム」の記事における「余剰兵器の解体で発生するプルトニウム」の解説
ラジウムあるいは炭素14のような自然に生じる放射性同位体とは対照的に、プルトニウムは冷戦中に核兵器製造のために大量に(数百トン)濃縮・製造・分離されたことは注目すべきである。1944年から1994年までの期間にアメリカ合衆国だけで110トンのプルトニウムを分離し、今なお100トンを保有している。化学兵器、生物兵器と異なり、化学過程ではそれらを破壊することができないので、これらの備蓄は、武器形式であるかどうかに関わらず重大な問題を提起する。余剰の兵器級プルトニウムを処分する1つの提案はそれを高レベルの放射性同位体(例えば使用済み原子炉燃料)と混合することである。こうして潜在的な盗取、あるいはテロリストによる取り扱いを防止する。別の手段としては、ウランとそれを混合し原子炉用燃料(混合酸化物すなわちMOXアプローチ)として消費することである。これは 239Pu の多くを核分裂により破壊するだけでなく、残りのかなりの部分を核兵器としては役立たない 240Pu およびより重い同位体に変化させることができる。
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