他著との関連
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続編として同社から「パンツを捨てるサル」、現代書館から「パンツを脱いだサル」が本書改訂版と並んで出版された。「捨てる」のほうは再発行されなかった。なお、「パンツを捨てるサル」に、本書で提起した江戸時代の人口増の問題が全く注目されなかったと読者の鈍さを批判している箇所があるが、これは栗本の記憶違いで、その問題提起がなされたのは「幻想としての経済」のなかである。マイケルの『層の理論』については、後の1988年刊行の『意味と生命』(青土社)のなかで詳述された。
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他著との関連
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栗本のその後の著作「大転換の予兆」(東洋経済新報社)では、未来予測に関して、トフラーの「第三の波」やドラッカーの「新しい現実」などの米国フューチャリストの説が参照される。また後にクリントン政権における労働長官も務めた政治経済学者のロバート・ライシュが打ち出した「シンボリック・アナリスト」という概念も紹介された。それらが「パン捨て」で提起された社会の大転換の予測になっているとは言える。 伊勢史郎の「快感進化論 ヒトは音場で進化する」は、栗本が解説文を書いている。快感進化論は、栗本の造語であるが、伊勢はその書においてウイルス進化論には触れていない。暗黙知の階層を上がることを「進化」と読んでいる。 柄谷行人の「世界共和国へ」(岩波新書)では、かつて栗本が紹介した経済人類学者カール・ポランニーの交換様式(トランザクション)論に依拠しつつ、互酬、再分配、市場交換を越えるものとして、アソシエーションというトランザクションが提示される。そして、それを開示するのは、宗教的カリスマだとされる。さて、栗本が「過剰の蕩尽」「禁忌の侵犯」「パンツを脱ぐ」「快感による進化」などという言葉で言ってきたのは、要するに「変性意識状態」のことであり、柄谷のいう「宗教的カリスマによる開示」もそのような状態のことである。栗本もポランニー派だから当然、社会を諸交換様式の接合体として捉えるから、「パン捨て」で提起した「社会の変化」とはその接合体の変容のことである。既存の三つの交換様式のなかで市場交換という交換様式が肥大した社会(市場社会、資本主義社会)から、変性意識状態を経て、新たな交換様式の接合体へと変容する社会像を示したという点で、パンサル・シリーズ二著と柄谷のこの書は照応して読める。
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