交差誘導線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/05/12 19:11 UTC 版)
線路の間にループコイルを敷設し、それを一定間隔でループ巻き方向が反転するようにねじっておく。これに対して車両側に設置した発信機で特定周波数の電波を送信すると、ループコイルに誘導電流が流れ、ループ巻き方向の反転箇所を通過するたびに誘導電流の極性が反転する。この極性反転の数を最初からカウントしていくことで、列車の現在位置を確定することができるというのが交差誘導線である。交差誘導線による位置検知精度は、ループの巻き方向を反転する間隔に依存しており、必要とされる精度に応じて敷設される。精度を数cmまで細かくすることもできるが、細かくするほど敷設に要する費用が嵩む。 超電導リニアでは、軌道側の推進コイルの極性を制御するために交差誘導線を用いており、高い精度での位置検知を行っている。またドイツで開発された自動列車保安装置であるLZB(Linienzugbeeinflussung)でも、列車位置検知に交差誘導線を使用しているが、こちらではそれほどの高い精度は必要とされていないため100メートルほどの間隔でループを巻いている。 交差誘導線はコイルの敷設に高い精度が必要とされ、コストもかなり嵩むものとなっている。
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