交差部と翼廊、後陣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/01 00:10 UTC 版)
「シルヴァカンヌ修道院」の記事における「交差部と翼廊、後陣」の解説
左図は身廊から東を向いた図で、後陣手前、天井に×(これが交差リブ・ヴォールト)が架かっている部分が交差部である。前掲平面図では"Vierung"と表記されている。ここの交差リブ・ヴォールトも末期ロマネスク建築から見られるようになり、後のゴシック建築においてよく使われるタイプのヴォールトであり、シルヴァカンヌ修道院のものは「かなり早い例」とされる。 交差部は南北に翼廊が伸び、それぞれの東面には2つずつの小祭室を備えている。交差部の東端にある後陣には薔薇窓と三連窓が付属し祭壇へ光を導いている。 後陣は角型の平面を示しており、これによりシルヴァカンヌ修道院は「シトー会式平面(後陣が半円形ではなく、教会堂全体として完全なラテン十字型平面になる)」、「ベルナール式平面 (plan bernardin)」と呼ばれる特徴を持つ。 シルヴァカンヌ修道院はこのラテン十字型の平面をもつ建築の代表例として取り上げられることがある一方で、典型的な「ベルナール式平面」をもち、「有名でかつ代表的」と言われながらもなぜか分析対象としていない研究者もいる。 交差部西の手前より。左の部屋が後陣で右の小部屋が南翼廊の小祭室。 交差部手前のアーチも尖頭アーチで、交差部には交差リブ・ヴォールト。ゴシック風の特徴。 翼廊の小祭室。 後陣。単純な薔薇窓。
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