井出弘之
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井出 弘之(いで ひろゆき、1936年〈昭和11年〉3月27日[1] - 2015年〈平成27年〉11月24日[2])は岡山県出身の英文学者、東京都立大学名誉教授。
経歴
岡山県勝山町(現・真庭市)生まれ、小倉で少年期を過ごす。1948年に自作の詩が川端康成の選で『赤とんぼ』に掲載される。東京大学文学部英文科卒、1963年同大学大学院博士課程中退、金沢大学教養部助手、講師、1968年明治大学助教授、東京都立大学人文学部助教授、同教授。1999年定年退職、名誉教授、中央大学人文科学研究所客員研究員。イギリス近代文学および現代文学を専門としており、ウィリアム・ゴールディングやトマス・ハーディなどを訳した。
著書
- 『ハーディ文学は何処から来たか 伝承バラッド、英国性、そして笑い』(音羽書房鶴見書店、2009年)
訳書
- トマス・ハインド『
犠牲 ()はいつも処女』(講談社、1974年) - クレアラ・リーヴ『イギリスの老男爵』(国書刊行会・ゴシック叢書、1982年)
- ウィリアム・ゴールディング『我が町、ぼくを呼ぶ声』(集英社 世界の文学(17)、1977年、現代の世界文学、1980年/集英社文庫、1983年)
- ゴールディング『ピンチャー・マーティン』(集英社 世界の文学(17)/集英社文庫、1984年)
- ホレス・ウォルポール『オトラントの城』(国書刊行会・ゴシック叢書、1983年)
- トマス・ハーディ『ダーバヴィル家のテス』(集英社 世界文学全集(56)、1980年)
- リチャード・D.オールティック『二つの死闘 ヴィクトリア朝のセンセーション 異貌の19世紀』(国書刊行会、1993年)
- 『ハーディ短篇集』(編訳、岩波文庫、2000年)
- ピーター・アクロイド『原初の光』(新潮社、2000年)
共訳
- (小池滋・山本和平・伊藤欣二 共訳)アーノルド・ケトル『イギリス小説序説』(研究社出版、1974年)
- (由良君美・伊藤欣二・井上美沙子・門脇由紀子・高村忠明 共訳)『ラフカディオ・ハーン著作集 第10巻』(恒文社、1987年)※「ある国王のロマンス」訳担当
- (清水伊津代・永松京子・並木幸充 共訳)フロレンス・エミリー・ハーディ編著『トマス・ハーディの生涯 全集 16』(大阪教育図書、2011年)
論文
- Cinii - なお、検索結果一覧中の「井出宏之」については冒頭のとおり別人。
脚注
固有名詞の分類
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