互換インクカートリッジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 21:13 UTC 版)
「インクジェットプリンター」の記事における「互換インクカートリッジ」の解説
互換インクカートリッジについて明確な定義はないが、一般的にサードパーティーが製造・販売する非純正インクカートリッジ全般を指す。使用済みの純正インクカートリッジを回収して独自のインクを再充填したいわゆる「再生カートリッジ(リサイクルカートリッジとも)」や、純正品と外形が同等形状のインクカートリッジを独自に設計・製造した「オリジナルカートリッジ」などがある。オリジナルには純正より大容量などの利点を謳う商品も存在する。 プリンターメーカーは、プリントヘッド機構やインク組成などを特許出願して互換インクカートリッジの排除を行っており、一部でプリンターメーカーとサードパーティーとの間で訴訟にまで発展したケースもある。また、消費者に対しても互換インクの使用がヘッドなどの故障の原因になるとして、使用しないよう呼びかけている。純正インクでプリントした場合と比較して互換インクの方が耐久性に劣るとする報告もある。 一方、互換カートリッジを販売するサードパーティーは、純正品に比べて低価格であることと、正規メーカーのカートリッジにインクを再充填することによるリサイクル(低環境負荷)を消費者に訴えている。ただ、最近はプリンターメーカーが使用済みのインクカートリッジを回収して再資源化したり、使用済みカートリッジに純正インクを再充填して低環境負荷の製品を販売する試みも行われており、リサイクルカートリッジがエコであるとは一概には言えない。 近年は、インクカートリッジにインク残量を管理するICチップを搭載するなどして、再充填された非純正カートリッジを動作させない対策を取るプリンターメーカーが多い。これに対し、サードパーティーはICチップのカウンターをリセットする機器や、カートリッジに穴を空けインクを足すキットを付けて販売するといった手段を用いて対抗するなどの鼬ごっこが続いている状況である。 互換品やそれらを排除する動きは、インクカートリッジ以外の分野でも以前から行われていた。
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