二重惑星と衛星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 09:03 UTC 版)
詳細は「二重惑星」を参照 定義では、準惑星のカテゴリーから衛星を特別に除いているが、「衛星」は直接的には定義されていない。当初のドラフト案では、冥王星とその最大の衛星であるカロンについては、共通重心が完全に天体の外にあるため、例外が設けられており、冥王星とカロンは二重惑星であるとされた。しかし最終案では、これらの質量が近かったとしても、冥王星だけを準惑星として分類するとした。 同じ定義の下でも、地球と月の共通重心は地球の内部にあるため、月の比較的大きなサイズにもかかわらず、地球-月の系が公式に二重惑星であると認識されたことはない。しかし、月と地球の間の距離は徐々に大きくなっているため、重心の定義からは地球と月は最終的には二重惑星になると考えられている。 しかし、月はそれでも惑星と呼ぶにふさわしいと主張する者もいる。1975年、アイザック・アシモフは、月の軌道は地球の太陽の周りの軌道と歩調を合わせている(絶対空間における月の軌道は太陽に向かって凸にならない、ということ)と述べている。 太陽系の他の多くの衛星でも、直接太陽の周りを公転してはいないが、真の惑星と共通の特徴を持つものもある。例えば太陽系には、静水圧平衡に達する質量を持つ衛星が19個あり、物理的なパラメータだけを考えれば惑星と見なすことができる。木星の衛星のガニメデと土星の衛星のタイタンは水星よりも大きく、タイタンには地球のものよりも厚い大気まである。イオやトリトンには地質活動があり、ガニメデは磁場を持つ。恒星の回りを公転する恒星はやはり恒星と呼ばれるが、惑星の周りを公転する惑星と同じ特徴を持つ天体も惑星と呼ぶべきであると主張する天文学者もいる。
※この「二重惑星と衛星」の解説は、「惑星の定義」の解説の一部です。
「二重惑星と衛星」を含む「惑星の定義」の記事については、「惑星の定義」の概要を参照ください。
- 二重惑星と衛星のページへのリンク