二郎系ラーメン

実用日本語表現辞典

二郎系ラーメン

読み方：じろうけいラーメン

二郎系ラーメンとは

「二郎系ラーメン」は、ざっくり言えば「ラーメン二郎」が確立したラーメンの系統のこと、および、そのようなラーメンを提供する店のことである。

「ラーメン二郎」は東京都三田にあるラーメン店であり、独特のラーメンを提供している。これに類似した（同系統の）ラーメンを提供する店を総称して「二郎系ラーメン」あるいは単に「二郎系」という。

二郎系ラーメンの特徴

二郎系ラーメンの多くに共通する主な特徴は、おおむね以下のようなものである。

・大盛りの野菜と豚チャーシュー
・うず高く盛られるモヤシ
・大量の極太麺
・醤油・豚骨・香味野菜の利いたスープ
・大量のニンニクと背脂

麺の硬さやスープの濃さを細かく注文できる点も、二郎系ラーメンに共通する特徴といえる。「ニンニクの量・野菜の量・背脂の量・スープの濃さ」の4項目は「ヤサイ・ニンニク・アブラ・カラメ」という共通の呼び名で定着している。

直系と非直系

二郎系ラーメンはさらに本家との関係の有無によって直系と非直系（インスパイア系）に区分されることがある。「二郎系ラーメン」は基本的に「非直系（インスパイア系）」である。

直系（二郎直系）は、本家本元の「ラーメン二郎」で修行し、のれん分けを受けて独立した店である。直系点は「ラーメン二郎」の店名を掲げ、分店として営業している。

インスパイア系（二郎インスパイア系）は、本家と直接の関係はなく、本家「二郎」のラーメンから着想を得て、あるいは模倣して、同系統のラーメンを開発・提供している店の総称である。

ちなみに「ラーメン二郎」という名称は創業者の登録商標である。つまり、他のラーメン店が許可なく「二郎」の名を冠することはできないということである。

二郎インスパイア系の店の中には、看板を「黄色基調（＆黒字）」にしたり、「豚」「がっつり」を強調するなどして、二郎系ラーメンの店であることを匂わせているところも少なくない。

（2022年6月30日更新）