予防措置と生物学的影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/18 05:52 UTC 版)
「ルビジウム」の記事における「予防措置と生物学的影響」の解説
ルビジウムは水と激しく反応するため、火災を引き起こす危険がある。安全性と純度を確保するため、この金属は乾いた鉱油中で保存され、通常は不活性雰囲気のガラス製アンプル中に封入される。ルビジウムは鉱油中の少量の空気への露出でさえ過酸化物を形成するため、金属カリウムの保管と類似した過酸化物形成の予防措置が取られる。 ルビジウムはナトリウムやカリウムのように、水に溶解しているときには+1価の酸化状態を取り、これは全ての生体中での状態も含む。人体は Rb+ イオンをカリウムイオンとして処理する傾向があるため、ルビジウムは体の細胞内液、すなわち細胞の内部に蓄積する。ルビジウムイオンは特に有毒ではない。70 kgの人間は平均0.36 gのルビジウムを含んでおり、この量を50から100倍に増加させても被験者に悪影響は見られなかった。人体における生物学的半減期は、31から46日である。しかし、ルビジウムによるカリウムの部分的な置換は起こり得ることであり、筋組織においてカリウムの50%以上がルビジウムに置換されたネズミは死亡した。
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