乳房雲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/02 14:29 UTC 版)
乳房雲 | |
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乳房雲 | |
略記号 | mam |
副変種 | 乳房雲 |
特徴 | こぶ状、雲から下に膨らむ |
降水の有無 | あり |
乳房雲(ちぶさぐも[1]、にゅうぼうぐも[2][3]、にゅうぼううん、英語: mammatus、ラテン語学術名:mamma、略号:mam)は、雲の分類において部分的に特徴のある雲(副変種)の1つ。雲底からたくさんの丸みのあるこぶが垂れ下がっている状態[4][2][5]。巻雲、巻積雲、高積雲、高層雲、層積雲、積乱雲に現れる[4]。
学術名はラテン語の"mamma"(「乳房、胸」を意味する)にちなむ[6]。
乳房雲は、雲の内部で生じた対流などに起因して、雲底付近で下降気流や渦流が発生している時に発生する雲である。形を変えやすく、長くても1時間程度で消えてしまう。乳房雲がみられたとき、とくに乳房雲が消えた後に、強い雨に注意が必要とされる[2][5][1][3]。なお、積乱雲の乳房雲はその進行方向側に現れる傾向がある[7]。
ギャラリー
一部が尾流雲に変わりつつある乳房雲
出典
- ^ a b 小学館『日本大百科全書(ニッポニカ)』. “乳房雲(ちぶさぐも)”. コトバンク. 株式会社DIGITALIO. 2023年2月28日閲覧。
- ^ a b c 田中達也、『雲・空』〈ヤマケイポケットガイド 25〉、山と溪谷社、2001年 ISBN 978-4-635-06235-0 p.142.「尾流雲」,p.143.「降水雲」
- ^ a b 平凡社『百科事典マイペディア』. “乳房雲”. コトバンク. 株式会社DIGITALIO. 2023年2月28日閲覧。
- ^ a b “Mamma”. International Cloud Atlas(国際雲図帳). WMO(世界気象機関) (2017年). 2023年2月28日閲覧。
- ^ a b “雲を見よう!空の不思議を知ろう -雲と空の観察と学習ガイドブック-” (pdf). 地学編(14). 石川県教育センター. p. 16 (2007年). 2023年2月28日閲覧。
- ^ “Appendix 1 - Etymology of latin names of clouds”. International Cloud Atlas. WMO (2017年). 2023年2月28日閲覧。
- ^ “【インタビュー】秋から冬の「危険な雲」”. ウェザーニューズ (2017年11月9日). 2023年3月2日閲覧。
乳房雲(Mammatus clouds)
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「スーパーセル (気象)」の記事における「乳房雲(Mammatus clouds)」の解説
泡あるいはこぶのような形が並んだ雲。積乱雲の中の冷たい空気が雲の下の暖かい空気に入り込むときにできることがある。朝焼けや夕焼けに照らされると明暗が分かれて鮮やかに見えるので特徴的である。スーパーセルに限ったものではないが、発達した積乱雲や雷雨のときに見られる雲である。
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