久米直
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 09:33 UTC 版)
古代日本における軍事氏族の一つで、『新撰姓氏録』では高御魂命の8世の孫である味耳命(うましみみのみこと)の後裔とも、神魂命の8世の孫である味日命(うましひのみこと)の後裔とも伝わり、久米部(「くめべ」と読む。来目部とも表記することもある)の伴造氏族(久味国造)。 『日本書紀』神代下天孫降臨章1書には、大伴氏の遠祖の天忍日命が、来目部の遠祖である大来目命(天久米命)を率いて瓊瓊杵尊を先導して天降ったと記されており、『新撰姓氏録』左京神別中の大伴宿禰条にも同様の記述がある。このことから、久米直・久米部は大伴氏の配下にあって軍事的役割を有していたと考えられている。 ただ、『古事記』には天忍日命と天津久米命の2人が太刀・弓矢などを持って天孫降臨に供奉したとあり、大伴氏と久米氏を対等の立場として扱っており、両氏の関係を考える上で一つの問題点となると思われる[要出典]。すなわち、久米部を統轄する一族がある時点で衰えたため、大伴氏がかわりに久米部を管理するようになったということである。『古事記』の伝承は、その古い形を伝えるものだったのかも知れない。 また、神武天皇東征説話に見える来目歌、戦闘歌舞の代表といえる久米舞は、久米氏・久米部の性格を考える上で重要である。
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