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丸山作楽

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/04 04:41 UTC 版)

丸山作楽
まるやま さくら
生年月日 1840年10月27日
出生地 日本 江戸・芝三田(現東京都港区)
没年月日 (1899-08-19) 1899年8月19日(58歳没)
前職 外務権大丞
所属政党 立憲帝政党
称号 従四位
大日本帝国憲法発布記念章
在任期間 1890年9月29日 - 1899年8月19日
在任期間 1890年6月12日 - 1890年10月20日
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丸山 作楽(まるやま さくら、1840年10月27日天保11年10月3日) - 1899年明治32年)8月19日[1])は、明治時代外交官実業家政治家。別名:正虎、正路、佐久良。号:神習処・素行・磐之屋。室の名は、宇米吉(奧津城)。

経歴

江戸・芝三田において、島原藩士・丸山正直の長男として生まれる。幕末期には平田派国学を学んで勤王派となり国事に奔走した。

外務大丞の職にあった1869年(明治2年)8月、函泊事件を知らせにきた岡本監輔と共に樺太楠渓に出向いて対露交渉にあたった。翌1870年(明治3年)3月に帰国し、政府にロシア南下への積極対抗策を進言するが容れられなかった。また佐田白茅が唱えた征韓論に同調し、その実行を促したが、これも用いられなかった。同年11月、樺太問題の失敗により外務権大丞に転任となる[2]

丸山は篠山藩士・畑経世らとともに、外務省によって却下された征韓論を、反乱によって実行に移そうと試みる。しかし1871年(明治4年)に事は発覚してまず畑が逮捕され、5月10日に丸山も外務省出勤中に拘引された。5月29日、外務権大丞を免じられた。なおこの事件は「同権大丞(丸山)は固陋奇弁を有する人物を以て目せられ、今回の陰謀も朝鮮出兵を理由に、諸般及び浪士不平の徒を糾合した感があり、政治上重大化するに至らなかった」という[2]。終身禁錮の刑に処されたが、1880年(明治13年)1月、恩赦により出獄した。

出獄後、自由民権運動に対抗して忠愛社を結成し、新聞『明治日報』を発行する。1882年(明治15年)には東京日日新聞福地源一郎とともに立憲帝政党を結成し、保守的政治家として活動した。

1890年(明治23年)6月12日に元老院議官[3]、9月29日には貴族院勅選議員に就任した[4][5]。1899年(明治32年)8月19日、心臓弁膜炎のため、在任のまま死去した[1][6]

万葉調歌人としても知られている。

栄典

位階
勲章等

脚注

  1. ^ a b 『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』166頁。
  2. ^ a b 田保橋潔 『近代日鮮関係の研究 上』(1940年、朝鮮総督府中枢院、310頁)
  3. ^ 元老院は同年10月20日に廃止された。
  4. ^ 『国立公文書館所蔵 勅奏任官履歴原書 上巻』469-470頁。
  5. ^ 『官報』第2182号、明治23年10月6日。
  6. ^ 服部敏良『事典有名人の死亡診断 近代編』付録「近代有名人の死因一覧」(吉川弘文館、2010年)26頁
  7. ^ 『官報』第2094号「叙任及辞令」1890年6月24日。
  8. ^ 『官報』第1935号「叙任及辞令」1889年12月9日。

参考文献

  • 衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』1990年。
  • 我部政男・広瀬順晧編『国立公文書館所蔵 勅奏任官履歴原書 上巻』柏書房、1995年。

関連項目

外部リンク

公職
先代
神田孟恪
公議所副議長
集議院下局次官
1869年
(神田孟恪と共同)
次代
阿野公誠
集議次官
その他の役職
先代
(新設→欠員)
日本体育会会長事務取扱
1894年 - 1895年
次代
野津道貫
会長



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