中華人民共和国による軍事恫喝
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 05:19 UTC 版)
「一二・三事件」の記事における「中華人民共和国による軍事恫喝」の解説
12月10日、中華人民共和国の広東省人民委員会はマカオ政庁とポルトガル政府に対して、事件の謝罪と責任者の処罰、中国共産党系の遺族に対する慰謝料の支払い、以後の中国共産党系住民による統治参加、そして中華民国の国務機関(諜報機関)によるマカオ内での活動の停止などを要求した。 さらに中華人民共和国政府は、中国人民解放軍の師団を国境地域に集結させ、ポルトガルとマカオ政庁に対して人民解放軍によるマカオへの軍事侵攻をほのめかす軍事的恫喝を行った。また艦船をマカオ沖に派遣しマカオ及びポルトガルの艦船に対する海上封鎖を行った。 これに対しポルトガル政府とマカオ政庁はセルヴェイラ総督代理率いるマカオ在留ポルトガル軍に動員令を下し、ポルトガル人の住人が続々と入営した他、婦女子の国外への退去を進めた。さらにマカオに外交団を置く各国は在留する自国民の退去を進めた。これによりマカオに観光に来る外国人は激減し、またマカオ内の経済活動や交通は全面ストップし、マカオ・パタカはこの間に暴落した。
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